機動戦艦ナデシコ
1413話
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大人しそうな少女の言葉に、白鳥ユキナは少し考え……やがて頷く。
「うん。ミクがそれでいいんなら構わないわ。えっと、ちょっと場所を移さない? このままだと人の目が……」
「ああ、俺は構わない。丁度お前に用件もあったしな」
「え? 私? えっと、会ったのは初めてよね?」
「そうだな、多分」
「多分?」
不思議そうに首を傾げている白鳥ユキナだったが、俺が知っている白鳥……九十九の方の妹とは限らない訳で。
いや、妹がいるのかどうかを聞いた訳ではないので、多分って事にもならないが。
「ともあれ、移動するか。人の目も気になるし」
俺が手を掴んでいる露天商から助けた為に当然目立っており、中には嫉妬の目で俺を見ている奴がいる。
……おいおい、幾ら何でも嫉妬はないだろ嫉妬は。
俺は別にこの2人をそういう目で見るつもりはない。ないのだが……中には自分がそうだから俺もそう思っていると考えている奴もいるんだろう。
「じゃあ、こいつは離すけどいいか?」
「え? あ、うん。それでいいわよ」
白鳥の妹かもしれないって割りには随分と気が強いな。どちらかと言えば月臣の妹のようにすら感じられる。
「ひっ、ひいぃっ!」
手を離すと、露天商は荷物をそのままに去って行く。
そうして俺と少女2人はその場から離れ……やがて人の少ない公園へとやって来る。
「それで、私と知り合いってどういう事? 別にミクの知り合いって訳じゃないんでしょ?」
「その前に聞きたいんだが、白鳥九十九。この名前に聞き覚えはあるか?」
「……お兄ちゃん?」
俺の言葉に、白鳥ユキナは呆然とそう呟くのだった。
……やっぱり正解、か。
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