機動戦艦ナデシコ
1413話
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……分かっていた。分かってはいたんだが、やっぱり予想通りだった訳で……
うん、街中のいたる所にゲキガンガーのポスターとかが貼ってあったり、銅像があったり、ゲキガンガーの映像が流されていたりしているんだよな。
一応予想はしてたけど、これは……
それでも木連の住人がこんな光景を全く気にした様子もないのは、木連で生まれたからこそだろう。
つまり生まれたときからこんな景色があったので、これが普通になってる訳だ。
以前に木連に来た時は、当然ながらこの首都でもあるれいげつの中に入る事は出来なかった。
だからこそ、中身がこういう場所だとは予想しつつも、これが初の経験なのだが……以前は来なくて良かったって言うべきだろうな。
もし以前来ていたら、恐らく色々と突っ込んでいただろうし。
「さて」
れいげつの観光も悪くはないんだが、それよりもまず俺がやるべき事は目標の相手を見つけるという事だ。
つまり、白鳥か秋山、もしくは高杉。
出来れば白鳥がベストだ。
俺が会った若手の中では秋山と同程度の影響力を持っているように見えたし、部下も白鳥を慕っている者が多い。
そして何より、俺は白鳥に対する秘密兵器を持ってきている。
即ち、エザリアから白鳥に対しての映像データを。
……まぁ、純粋に神楽坂という本物がいる以上、高杉の方が効果は高いのかもしれないが。
ただ、問題は白鳥達がどこにいるのか、だよな。
そもそも、れいげつは都市艦で木連の首都的な扱いなのは確かだが、それ以外にも多くの施設とかが小惑星帯に存在しているのは以前来た時に判明している。
だとすれば、軍事基地としてそっちにいる可能性は高い。
まぁ、それが分かっていてこっちに来たのは、何だかんだでここが一番拠点にしやすいと判断したからなんだが。
それに優人部隊とかいうエリート部隊の人間だった以上、多分このれいげつに家があると思うんだよな。
……その家を見つけられるかどうかってのは微妙だが。
まさか、軍の人間……それもエリート部隊の人間がどこに住んでいるのかと聞いて、住んでる場所を教えてくれる筈もないし。
それでも軍って事は恐らく官舎とかあるだろうから、そっちを集中的に探してみるのもありか?
幸い俺は影のゲートを使えるので、侵入するのは全く問題なく可能だし。
「お、そこ行くお兄さん。どうだいこれ。ゲキガンカード激レアバージョン入りのカードセットだよ。買ってかないかい?」
街中を歩いていると、不意にそんな風に声を掛けられる。
視線を向けると、そこでは露店売りというか? 地面に布を敷いてカードの入った袋を並べている四十代程の男の姿があった。
木連でもこういう店ってあるんだな。……店って言うべきか? まぁ、一応店か?
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