外伝〜”力”を求めし者〜
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「……セリカさん達をクロスベルに滞在するよう説得したエステル達にも後でお礼を言っておかないとな……」
スコットはセリカ達を見回して頭を下げ、ヴェンツェルは静かに呟き
「……こちらこそ連絡を受け、助けに来るのが遅くなってすまない。―――ここからは俺達も参戦する。行くぞ。」
「はい……!」
そしてセリカの言葉にスコットは頷き
「………エオリア。お前は支部の中に避難して休んでいろ。」
ヴェンツェルはエオリアに視線を向けて言った。
「なっ………!こんな非常事態に一人だけ休むなんてできないわ!着替えたらすぐに私も戦うわ!」
ヴェンツェルの言葉を聞いたエオリアは反論したが
「……その震えた身体で本当に戦えるのか?」
「あ………………」
レシェンテに言われ、無意識に身体を震わせている自分に気付いて声を上げ
「……強姦されかけたのですから、当然の状態ですよ。むしろ今も正気を保っている方が不思議なくらいです。………後は私達に任せて、エオリアさんは休んでいてください。エオリアさんに酷い目を会わせた人達の仲間は私達が全員滅しておきますから。」
リタはエオリアに微笑み
「――――ハイシェラ!………人手が足りない分はお前で補ってもらうぞ。」
セリカはハイシェラを召喚して指示をし
「うむ!クク、これほどの血肉がわき踊る”戦争”は久しぶりだの!こんな”戦争”に参加できるきっかけを作ったエステル嬢ちゃんには感謝しないとな……!」
「……下らない事を言っていないで、とっとと行くぞ。」
指示をされたハイシェラは頷いた後好戦的な笑みを浮かべ、ハイシェラの言葉は聞いたセリカは呆れた後スコット達と共にその場を去って行った。
「………また………足手纏いになってしまった……………私に………もっと……”力”が………セリカさんやフェミリンスさん………そして……………リタちゃん達みたいな………全てを圧倒できる”力”が……あれば……リンもあんな事には……………………」
セリカ達が去るとエオリアは顔を俯かせて涙を流して呟き
「うう……ああ………うあああああああああああああっ!!」
空に向かって悔しそうな表情で涙を流しながら声を上げた!
今回の戦いにより、自分の力に無力を感じて圧倒的な”力”を求めるようになったB級正遊撃士であり”戦場の癒し手”の異名で呼ばれているエオリア・フォーリア。今回の出来事が彼女の人生を大きく変えるきっかけになるとは誰も予想していなかった…………………
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