第89話
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そしてロイドに微笑まれたランディは目を見開き
「……あ……」
「ロイドさん……」
エリィとノエルは明るい表情をし
「クク……ギレゼル。あんたも面白い男についたもんだね?」
エルンストは口元に笑みを浮かべた後ギレゼルに視線を向け
「おう!よくわかってんじゃねえか!」
視線を向けられたギレゼルは胸をはった。
「考えてみればランディも俺達と同じ若造なんだよな……重いものを抱えているのはみんな知っているのに触れないように気遣ってばかりで……力になってもらうばかりで、ランディの力にはなれなかった………」
「……はい……」
「……そうね……」
ロイドの言葉を聞いたティオとエリィは頷き
「……お……おいおい……だからそんな風に言ってもらう資格なんて……」
ランディは呆れた後再び言いかけたが
「―――ランディの過去も、罪悪感も、ランディ自身のものだ。多分それは、ランディが自分の中で解決するべきものだと思う。その結果、確かに自分のことが許せなくなる事もあるかもしれない。」
「………………………」
ロイドの話を聞いて黙り込んだ。
「だけど、他の誰かがランディを許さなくても……たとえランディ自身が自分のことを許せなくても……俺達だけはランディのことを許すよ。」
「!!?」
そしてロイドに微笑まれたランディは目を見開き
「……そうね。お互い許し、認めあることが”仲間”というものだから……」
「前に皆さんが、わたしの過去を受け入れてくれたように……わたしもランディさんの過去や、ナンパな性格や、だらしない所を許します。」
「……あたしも許します。同じ軍人として……避けては通れない問題ですし。セティちゃん達だってきっと許してくれますよ。」
エリィ達もそれぞれ微笑みながら言い
「やれやれ、こういうのは僕のキャラじゃないんだけど。……そもそも人は生きてるだけで何らかの罪を背負ってる存在だ。こう言っちゃなんだけど……”神”の前じゃ大差ないんじゃない?なんだったら本物の”神”の”嵐の剣神”や”紅の魔女”の前で一緒に懺悔してみる?」
ワジは口元に笑みを浮かべて呟き
「ワジ君…………」
「少しは状況を考えて言ってください。……というかそれを言うならあの人達だってランディさんとは比べものにならないくらいの戦いを経験していますから、罪の数で言ったらあの人達の方が圧倒的に多いですよ?この場合、懺悔するならまだエステルさんの方が適任かと。」
ノエルは呆れ、ティオはジト目で言い
「……ティ、ティオちゃん……」
「……お前も人の事は言えんぞ……」
ティオの言葉を聞いたエリィは疲れた表情で溜息を吐き、ラグタスは呆れ
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