六話:肝試し
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ホントに仕方のない奴だと呆れたような顔をするモードレッド。
しかし、心なしか嬉しそうな表情にも見えるので不思議だ。
二人してそんな話をしていると順番が進んでいき8番目になる。
「む、俺の番か」
「あら…私のペアはあなたなのですか?」
放送と共に同時に立ち上がったジークフリートとブリュンヒルデ。
どうやらくじ引きの結果同じクラスの人間となることもあるらしい。
「あなたとか。頼りのない身だがよろしく頼む」
「ええ、ジークフリートさん…いいえ、シグルド」
「む? すまない。確かに俺の名前はシグルドとも読めるが違う名前だ」
「シグルド…? シグルド、愛さなきゃ…殺さなきゃ……」
シグルドという名前に何かスイッチがあったのか瞳から光が消えるブリュンヒルデ。
しかしながら当の本人は彼女が何を言っているのか聞こえないらしく首を傾げるばかりである。
『ジークフリート……気を付けてね』
「…? ああ、去年のようにはならないだろう。それに背中は彼女に守ってもらう」
『寧ろ背中に気を付けて!』
必死に友に警告を促すぐだ男だったがジークフリートはどういうことか分からないとった顔をする。
「シグルド…行きましょう」
「すまない。それと名前の件だが……」
「ああ…殺さなきゃ…」
美男美女の組み合わせであるがどこか恐ろしさを感じさせるペアが消える。
願わくば二人共無事にゴールして欲しいものだ。
『無事だと良いんだけど……』
「オレに言うなよ。それよりほら、そろそろお前の番じゃねえのか?」
モードレッドに言われて自身の番が近づいてきていることを思い出す。
自身のペアは誰になるのだろうかとぼんやりと考えていると10番の放送が流れる。
行けば分かるかと切り替え、腰を上げたところで同じように腰を上げたジャンヌ・オルタと目が合う。
「……ああ、あんたなのね。ま、誰でも同じだけど……知り合いで良かった」
『最後なんか言った?』
「何でもないわよ。ほら、こんなイベントさっさと終わらせましょ」
プイと知らんぷりをしてライトを手に外に出ていくジャンヌ・オルタ。
それを足早に追いかけていくぐだ男の足は心なしか軽やかであった。
途中で憎まれ口を叩かれながらも追いついたぐだ男はルートの確認をする。
『俺達の場合は理科室に行って、それから図書室、保健室を回って最後に体育館だって』
「フン、そんな道簡単じゃない。いいわ、一気にクリアするわよ」
『ジャンヌ・オルタはこういうの平気?』
「当たり前でしょ。幽霊なんて非科学的なもの―――ヒャッ!」
自信満々に話していたジャンヌ・オルタが突然可愛らしい悲鳴を上げる。
「あ、あんた急に首元に触ってきて
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