第22話
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妹からの告白を聞いたリィンは返す言葉がなく、黙り込んだ。
「今まで兄妹だったのですから、すぐに私の事を女性として見る事には無理がある事は重々承知しております。ですから少しずつで構いませんので、どうか私を”妹”ではなく一人の”女性”として見てください。」
「エリゼ…………わかった……………これからはそうなるように努力するよ。」
エリゼの嘆願を聞いたリィンは呆けた後真剣な表情で頷いた。
「それと……その……いつか私の事を兄様の妻として娶ってくれるのですよね……?」
「うっ…………あ、ああ……事故とはいえ、俺はエリゼにとんでもない事をしてしまったんだ。その責任は取るつもりだ。」
顔を真っ赤にしたエリゼの問いかけを聞いた唸り声を上げた後真剣な表情で答えた。
「フフ、よかった。それと兄様。兄様に私以外の愛する女性ができても、祝福するつもりですので、他の女性と恋愛をなさっても別に構いませんよ。」
「ええっ!?ちょ、ちょっと待て!それだとエリゼの言っている事や希望と矛盾していないか!?」
しかしエリゼの口から出た驚愕の提案を聞いたリィンは驚いて反論した。
「―――――何を勘違いなさっているのですか?私と兄様が将来、夫婦になる事は”決定事項”ですよ?その中に私が兄様の妻として共に結婚する事を承知する寛大な心を持つ女性が入るだけです。なので、もし私以外の女性と恋人同士になった時、私の事は予め説明しておいてくださいね?」
「…………………………え、えっと………エリゼ?一体何の事でそんなに怒っているんだ?」
膨大な威圧を纏って微笑むエリゼの説明を聞いたリィンは冷や汗をかいて黙り込んだ後恐る恐る訊ねた。
「怒りたくもなります。何せ入学早々にアリサさんの胸に顔を埋もれさせるという淫らな事をしたのですから。」
「ブッ!?ご、誤解だ!あれは不可抗力だったんだ……!―――って、それ以前に何でエリゼがその事を知っているんだよ!?」
そしてエリゼの答えを聞いて噴きだしたリィンは慌てた様子で言い訳をした後ある事に気づき、驚きの表情でエリゼに訊ねた。
「レンさんが教えてくれました。」
「………………(何でエリゼにあの事を教えたんだよ、レン!?というかレンは入学式のオリエンテーションの時はいなかったのに何であの事を知っているんだ!?)」
エリゼの答えを聞いたリィンは冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、その間にエリゼはベッドから降りて脱いでいた下着や寝間着を着直し
「それでは私は今夜はこれで失礼します。おやすみなさい、兄様。―――ん。」
リィンの唇にキスをした後リィンの部屋から出て行った。
「………………こ、これからどうすればいいんだ……!?というか、何でこんな
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