第22話
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〜第三学生寮〜
「………どうやらエリゼ様の説得は成功されたようですね?」
「ええ♪今頃エリゼお姉さんは狼さんになったリィンお兄さんに食べられちゃっているのでしょうね♪」
「うふふ、さすがはあのユウナ様の姉君だけあって、性格もユウナ様とそっくり……いえ、それ以上の方ですね。」
笑顔でとんでもない事を口にしたレンの答えを聞いたシャロンは微笑みながらレンを見つめ
「あら、いいの?レンの前であの娘を知っている事を口にしちゃったら、シャロンお姉さんの”もう一つの顔”を自分からバラしているようなものよ。」
シャロンの口から出たかつて”身喰らう蛇”の”執行者”であった大切な妹の名前を聞いたレンは目を丸くして妹の名前を口にしたシャロンを見つめた。
「ふふっ……何の事やら。”今の私”の”愛”と”献身”はアリサお嬢様とイリーナ会長の為にあるもの…………それ以外の私等存在しませんわ。」
「ふぅん?その割には2年前にサラお姉さんと”色々”あったみたいだけど?」
シャロンの答えを聞いたレンは意味ありげな笑みを浮かべてシャロンを見つめて問いかけた。
「……?何の事でしょうか?」
しかしレンの問いかけに対して本気で意味がわからないかのように、シャロンは不思議そうな表情で首を傾げた。
「…………―――ま、”あの件”はレンには関係ない話だから別にいいけどね。――――それよりも他に聞きたい事があるのだけどいいかしら?」
シャロンを少しの間ジッと見つめたレンは気を取り直してシャロンに別の質問をした。
「なんなりと。」
「アリサお姉さんを大切にしているのに、何でレンの頼みに応じてリィンお兄さん以外のみんなに遅行性の睡眠薬を混ぜた紅茶を出してくれたのかしら?エリゼお姉さんの恋が叶っちゃったら、シャロンお姉さんの大切なアリサお姉さんの恋が叶わない可能性が出てくるのに。」
「ふふ………恋は障害があればある程燃え上がり、女性を積極的にさせるものでしょう?レン様のご家族であられるエステル様とヨシュア様がその例ですし、リィン様は貴族の子息の方の上”あの性格”の為複数の女性との結婚の可能性は十分に考えられますから、お嬢様にもまだまだチャンスは残っていますわ♪」
「なるほどね♪要するにアリサお姉さんを焚き付けるためにあえてエリゼお姉さんという恋の最大の好敵手を作ったって訳ね♪でも、よかったの?アリサお姉さんがリィンお兄さんの童貞を貰えなくなっちゃって。」
シャロンの答えを聞いてシャロンの狙いを察したレンは笑顔になった後ある事に気づき、不思議そうな表情で訊ねた。
「うふふ、お嬢様はリィン様のファーストキスを頂いたのですから、お互い様ですわ
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