暁闇
魔道師の想念
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
事実上不可能。
タラント軍2万は動揺の色を見せず、レムス軍に合流。
国王側の軍は総勢7万となるが幸い、マルガを急襲する気配は無い。
パロ最強の魔道師は、身も蓋も無く現実的に戦況を考察。
古代機械から片時も離れず、主を護る事に専念する。
(俺が竜王なら閉じた空間を遙に凌駕する瞬間移動の秘密を求め、古代機械の確保を図る。
キタイの反乱なんぞ放り出して機械の操縦方法を知る唯一の存在、ナリス様を狙う。
レムスに憑依する竜王は魔宮に豹頭王を誘い込み、捕獲する絶好の機会《チャンス》を逃した。
ヤンダル・ゾックと云えども闇の司祭と同様、グインを圧倒するには力不足と云う事かな。
キタイ全土に渡る規模の大規模な反乱と言っても、互いの連絡が無ければ各個撃破は容易な筈。
ナリス様に催眠暗示を掛け古代機械を操縦させ、瞬間移動を駆使すれば形勢は一気に逆転する。
竜王が本当に中原から一時的に撤退した場合、闇の司祭グラチウスはどう出る?
競争相手の不在に附け込み古代機械、ナリス様を横から臆面も無くかっ掠う。
如何にも黒魔道師の元締め、くそ爺いの好みそうな悪辣な手口じゃないか?
魔の胞子に気付かない風を装い、俺を捨て石にしようとした恨みは忘れん。
八百年も生きてる奴なんか、信用出来るもんか!
俺は何が起きても此処を動かず、ナリス様の傍から一刻も離れんからな!!)
(ふん、姑息な手を使いおって。
ゴーラの狼共の周りには、強力な結界が張り巡されておる。
マルガの子羊共を喰らえ、と嗾けるに何の問題も無い。
南の鷹は草原に立ち去り、カラヴィア軍の護衛は1級魔道師に過ぎぬ。
わしには壮大な野望がある、小鳥の歌なんぞに邪魔されはせぬぞ)
(何が姑息だよ、同じ穴の狢じゃんか。
おじじだって、アルセイスで似た様な事やっただろ?
空にでっかく、汚い爺いの顔なんか映しちゃって。
《石の眼》ルールバ、《矮人》エイラハに手伝わせてさ。
どうせならもっと、マルガのお姫様みたいに綺麗な顔を映しゃ良いのに。
まぁ、あんだけ拡大されちゃ、大抵の美形でも厳しいけどね)
(やかましい!
おまえは黙って、くねくねしとればいいんじゃ!!
イェライシャめ、余計な真似をしおって。
今度とっ捕まえたら、新開発の胞子を植え込んでくれる。
アルセイスの地下牢より遙かに強力な結界、鬼面の塔に閉じ込めた上でな!)
(ふんだ、馬鹿馬鹿しい。
長舌ババヤガに作らせてる《魔の胞子》の変種だって、未だ出来てないくせに。
暗黒魔道師連合なんて、大した事ないね!
あの小汚い3匹位しか結局、使い物にならね〜んじゃね〜の。
ヴァレリウスの方が、よっぽど役に立ってんジャン。
ばーか、ばーか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ