その子誰?
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俺がそんなことするわけないじゃん!!」
「うん、ごめんね」
ちょっと頬を膨らませて怒っている風に見せると、天竜は手を合わせ謝罪してくる。まぁ、紛らわしいことをした俺たちにも非があるわけだし、責めることはできないけどね。
ガチャッ
そんな感じで事態が集束しようとしていた頃、玄関の扉が開かれた音が聞こえてくる。
「あ!!セシリーたち帰ってきた!!」
「そういや忘れてたな、あいつらのこと」
時刻は夜の八時を回っている。ウェンディとシェリアが出かけたすぐ後に三人でどこかに行ってしまったセシリーたちは、お昼に帰ってくることもなく、たった今帰ってきたようだった。
ドタドタドタドタ
玄関の扉が閉まったかと思うと、誰かがドタドタとこちらに向かって走ってきている音が聞こえる。その音の大きさはラウルかな?ラウルは俺やウェンディと同じくらいの背丈の男の子になれるから、これくらいの音は普通に出せると思う。
バタンッ
「おかえり、遅かったn・・・」
リビングの扉を開けた三人の方に視線を向け出迎えようとした。しかし、扉のところにいる見たこともない茶髪の少女を見て、全員口を開いたまま固まってしまった。
「ただいま〜!!」
元気に挨拶を返してくるその少女は、レオンとシェリアくらいの背丈をしており、元気いっぱい天真爛漫といった感じの印象を俺たちに与えた。
「誰?」
「知り合い?」
「見たことある?」
「知らない知らない」
ウェンディ、シェリア、レオンがなぜか俺の方にこの少女のことを聞いてくるので、ブンブンと首を横に振り、知らないことをアピールする。
「あ!!シリル〜!!」
すると、見たことのないその少女は、俺の顔を見るやすぐさまこちらに駆け寄って飛び付いてくる。
「ただいま〜!!シリル〜!!」
ムギュウと体を寄せてくる茶髪っ娘。その際、彼女のシェリアやソフィアくらいの大きさのある胸が腕に当たり、ドキッとしてしまう。
「シリル・・・その子誰?」
柔らかな感触に心を奪われそうになっていると、隣からバトルでも始めるのではないかというほどの凄まじいプレッシャーを放ちながら、天空のドラゴンが声をかけてくる。
「え!?待ってウェンディ!!ホントに知らないんだって!!」
「ウソ!!知らない子がシリルなんかに抱き付くわけないじゃん!!」
「なんかって何!?どういうこと!?」
全く心当たりのない少女がまるで知り合いかのように振る舞っていることに戸惑いながらも、誤解を解こうと懸命に少女に訴える。
「えぇ!?ひどいよシリル〜!!一緒のベッドで寝てたのに〜!!」
しかし、その少女はあろうことかそんなデマカセの話をし出し、場の空気が凍り付く。
「シリル!!
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