その子誰?
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とも今日変だよ?」
なんで自分たちが付いていってはいけないのか、不思議そうな目でこちらを見つめるウェンディと、いつもなら言わないようなことを連発していることで、さすがに怪しいと勘づき始めているシェリア。
「ナ・・・ナンデモナイヨ・・・」
「おま・・・慌てすぎて片言になってんぞ」
誤魔化そうとした結果が裏目に出てしまった。違和感がないようにと思った結果、逆に言葉使いがおかしくなっている。
「「じーっ」」
慌てすぎた俺を見て、二人が目を細めている。どうしよう・・・ソフィアにドッキリして、その結果人魚の皆さんを気絶させてしまい、カグラさんに強制的にギルドの手伝いをさせられることを正直に話した方がいいんだろうか?
「ハッ!!もしかして・・・」
話すべきか話さぬべきかで迷っていると、ウェンディが俺たちが頑なに拒む理由に気付いたらしく、口を手で覆い、涙を目に溜めている。
「シリルたちはソフィアのお嫁さんになるつもりなの?」
「いや待て!!」
「おかしい!!どこをどうしたらその考えになった!?」
だが、思い付いたものが正解だとは限らない。てんで外れている予想をした天竜は、俺たちの突っ込みが耳に届いていないのか、何やら泣きそうな表情でこちらを見つめていた。
「レオン!!あたしよりもソフィアの方がいいの!?」
「落ち着けシェリア!!」
そして隣にいる少女までもがその何の脈略もなく出てきた言葉を信じ、レオンの胸ぐらを掴みブンブン振り回している。彼も誤解を解こうと必死だが、二人は全然聞いてくれない。
「わかった!!話す!!話すから!!」
シェリアがレオンを振り回していることで顔が青くなってきていたため、彼女を止めるためにもと思い、正直に話すことに決めた。それを聞いてシェリアもウェンディもこちらに耳を傾け、レオンもようやく解放され、体に酸素を取り入れ吐き気を納めている。
「実は・・・」
今日ウェンディたちがショッピングに出かけてからのことを話していく。レオンをびっくりさせたことやレオンがドッキリを仕掛けてきたことやソフィアにそれを仕掛けたこと。特に最後のソフィアにドッキリを仕掛けた際に、周りの人たちまで気絶させてしまい、カグラさんの逆鱗に触れ、明日二人で彼女たちに迷惑をかけた分を返しにいくことになったことを。
「なんだ、そういうことか」
事情を聞かされたシェリアは、自分たちの予想が間違っていたことを知り、笑顔でそう答える。
「よかったぁ、シリルが浮気でもしてるのかと心配になっちゃったよ」
中でも一番安心しているのはこの少女なのかもしれない。ウェンディは胸に手を当て、俺があらぬことをしていなかったことに安堵し、一つ呼吸を漏らしている。
「ひどいよウェンディ、
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