機動戦艦ナデシコ
1412話
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姿が映されるものだとばかり思っていた為だ。
『ええ。……すいません、アスナさんじゃなくて』
桜咲には珍しい、少しだけ悪戯っぽい表情。
それでも、こうして見る限りでは桜咲も以前に比べて大人になった分、堅苦しいのは消えてある程度柔らかくなったと言うべきか。……いや、元々3-Aにいただけあって、ある程度柔らかくなっていたのは間違いない事実だったか?
あのクラスにいれば、嫌でも真面目一辺倒ではいられなくなるのだから。
「別に神楽坂じゃなきゃ駄目って訳じゃないけどな」
『あら、そうですか? じゃあ、あのエリナさんという方でしょうか?』
「それもそれでどうなんだろうな」
いや、エリナと話せるのは俺も嬉しいけど。
「とにかくだ。これからバッタが来るから大人しくしていてくれ。……特にヤマダ」
桜咲と会話をしていても、映像の向こうからは『ゲキガン、パーンチ!』とかいう音が聞こえてくる。
相変わらずゲキガン三昧の時間を過ごしているらしい。
それは別にいいんだけどな。これから木連に向かうんだから、その木連で聖典とされているものをコンテナの中のメンバーには知っておいて貰いたいし。
けど、バッタが迫っている状況でもゲキガン三昧にさせる訳にはいかない。
多分大丈夫だとは思うが、絶対に大丈夫という訳ではないのだから。
『分かりました。すぐに何とかします』
「頼む。……言う事を聞かないようなら、軽く気絶させてもいいからな」
『は、はぁ……』
ヤマダはあんな性格でも、軍人としての教育を受けてきている。いるんだが……純粋に身体能力や近接格闘の技量となれば、ナデシコ世界の人間がネギま世界の人間に勝てる訳がない。
それも桜咲はネギま世界でもトップクラスに入るだけの実力を持つ。
まぁ、ラカンとかには勝てないだろうが、あの男は色々な意味で例外だしな。
「頼んだぞ。ここで俺達が見つかれば、近衛も危険な目に遭ってしまうからな」
『……分かりました』
やっぱり桜咲を動かすには近衛を使うのが一番だな。
今もさっきまでの気が乗らない様子から一変して目付きが鋭くなった桜咲をそのままに、通信を切る。
お嬢様命のあの状態の桜咲を相手に、ヤマダが何をしようとも無駄だろう。
ともあれ、通信を切ってから暫くが経ち、やがてバッタの姿が映像モニタに映し出される。
こうしてバッタの動きを見る限りだと、特にこっちを捉えているようには見えない。
やっぱり運悪くパトロールをしているバッタに遭遇してしまった……というのが正しいんだろう。
そのままニーズヘッグから少し外れた場所を移動していく。
コンテナは技術班が作った代物だから、音漏れとかがする心配はない。ないんだが……それでもやっぱり注意しておくに
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