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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第84話
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妃と直系の血縁関係がある事を関係を覚えている大半の市民達の誰もが思っている事だろう。」

ヴァイスの忠告を聞いたピエールは表情を青褪めさせた後ディーター市長に頭を下げ、頭を下げられたディーター市長は静かな口調で答えた。



「いずれにしても……このままでは、自治州政府としても正式な抗議声明を出すしかないだろう。しかし……何はともあれマインツの住民の安否が気になる。」

「……民間の飛行艇に依頼して何とか上空から確認はできました。現時点では、略奪などの行為が行われている気配はなさそうです。」

マクダエル議長の言葉を聞いたソーニャは真剣な表情で答えた。

「ですが、マインツの住民が、人質である状況は変わりません。食料の備蓄も心配ですし、グズグズはしてられませんね。」

「無論だ、すぐに対策を打とう。……警備隊の被害はどの程度のものだったかね?」

そしてダグラスの言葉に頷いたディーター市長は厳しい表情でソーニャ達を見つめて尋ねた。

「……人的、物的被害共に甚大と言わざるを得ません。先程、援軍としてギュランドロス司令とエルミナ大尉も到着し、さらに”六銃士”がそれぞれ鍛え上げたベルガード門の警備隊員のおよそ半分の戦力とタングラム門の予備戦力全てが到着し、山道のトンネル付近に展開している状況です。」

「そうか………」

ソーニャの報告を聞いたディーター市長は重々しい様子を纏って頷き

「”六銃士”達のおかげで比較的強くなったベルガード門の精鋭達なら連中とも互角以上に戦えるかと。……実際、援軍のパティルナ中尉達が到着してからは何人もの猟兵達や連中が操る魔獣達を殲滅し、戦線を圧し戻せたそうです。」

「そうか………”教団”の事件の時といい、通商会議の事件の時といい、クロスベルはヴァイスハイト局長やアル警視共々”六銃士”には本当にお世話になっているな…………」

ダグラスの報告を聞いたマクダエル議長は頷いた後真剣な表情でヴァイスとアルに視線を向け

「……ありがたきお言葉。いざとなれば私やアルも出陣するつもりですのでご安心を。」

「――――ダドリー。既に理解していると思いますが彼らはゼムリア大陸の”害”といってもおかしくない殲滅対象。もはや”逮捕”等甘すぎる処罰を実行しないようにお願いします。……そうしなければ甚大な被害や犠牲を受けるのはこちらなのですから。」

視線を向けられたヴァイスは真剣な表情で答え、アルはダドリーに視線を向け

「…………………了解しました。全局員に通達をしておきます……………………」

アルに視線を向けられたダドリーは複雑そうな表情で黙り込んだ後答えた。

「――――相手は戦闘のプロだがあくまでミラで雇われている集団だ。交渉次第では、これ以上の惨事や戦闘を食い
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