第21話
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エリゼの救出に成功したリィン達は既に日も暮れていた為、エリゼを第三学生寮に泊める事にした。夕食の際はリィンとエリゼの昔話に花を咲かせ、そしてそれぞれ自室で休み始めている中、レンはエリゼが泊まっている部屋を訊ねた。
〜夜・第三学生寮〜
「エリゼお姉さん、ちょっといいかしら?」
「え……その声は……レンさん?はい、構いません。」
「―――失礼するわね。」
エリゼの許可を聞いたレンは扉を開けてエリゼが泊まっている部屋に入り、扉を閉めた。
「レンさん、改めてお礼を言わせてください。今日は本当にありがとうございました……」
「うふふ、大した事はしていないから、別にお礼なんていいわよ。――――それよりもエリゼお姉さんにお話があってね。大丈夫かしら?」
「?はい、私でよろしければお聞きしますが……」
レンの問いかけに不思議そうな表情で頷いたエリゼは返事をした。
「そう。それじゃあ早速聞かせてもらうけどリィンお兄さんも言っていたように、リィンお兄さんとエリゼお姉さんは血が繋がっていない家族なのよね?」
「………はい、それが何か?」
レンの確認の言葉を聞いて一瞬複雑そうな表情を見せたエリゼは気を取り直して続きを促した。
「ふふっ、それじゃあやっぱりエリゼお姉さんもレンと”同じ”なのね。」
「え………それはどういう事でしょうか……?」
「レンの家族はね……レンの双子の妹を除いて、”全員レンとの血の繋がりがないの。”」
「………え…………ぜ、”全員”と言う事はレンさんのご両親も………」
レンの口から出た驚愕の話に一瞬呆けたエリゼはある事を察して不安そうな表情でレンを見つめた。
「ええ、勿論血の繋がりはないわ。だけどみんな、レンとレンの双子の妹の事を血が繋がった本当の家族のように接して大切にしてくれているわ。――――エリゼお姉さん達”シュバルツァー家”がリィンお兄さんを家族に迎え入れたようにね。」
「………………その、レンさんは御自分の事を”私と一緒”と仰いましたがそれはどういう意味なんでしょうか……?先程のレンさんのお話ですと一緒なのは私ではなく兄様だと思うのですが………」
レンの説明を静かな表情で聞いていたエリゼはある事が気になり、不思議そうな表情で訊ねた。
「うふふ、それは勿論”義理の兄に恋している妹”という意味に決まっているじゃない♪」
「!!!え、えっと………何の事でしょうか……?」
そして小悪魔な笑みを浮かべるレンにリィンへの秘めたる想いを言い当てられたエリゼは顔を真っ赤にして驚いた後すぐにレンから視線を逸らして誤魔化そうとしたが
「クスクス、そんなに必死になってリィンお兄さんに恋している
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