第21話
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私の為に色々として頂いた事といい、迷っていた私の背中を押してくださった事といい、本当にありがとうございます………」
「お礼なんていらないわ。レンはレンでは叶える事ができなかったエリゼお姉さんの恋を叶えてあげたいと思って、勝手にお節介をしただけよ。今はレンの事よりも今も苦しんでいるリィンお兄さんを楽にしてあげる為に、リィンお兄さんの所に行ってあげて。」
「……はい……それでは、行ってきます……!」
レンに促されたエリゼはレンに頭を下げた後部屋から出てリィンの私室へと向かった。
「…………うふふ、さすがは”教授”の暗示だけあってコピーでも十分効果はあったわね。後は”リィンお兄さんにかけた暗示”の効果もちゃんとあったかどうか、後でエリゼお姉さんに確認しておかないとね。」
エリゼが部屋から出た後エリゼとの会話の最中で自身に秘められている”グノーシス”の力で自分の記憶の中にあるかつての敵――――”身喰らう蛇”の”蛇の使徒”の第三柱―――”白面”ゲオルグ・ワイスマンの能力の一つである暗示をエリゼに使った結果、効果があった事にレンは意味ありげな笑みを浮かべていた。
(うふふ、エリゼお姉さん。いくつか嘘をついてごめんね♪エステルがヨシュアを意識したのはキスの件じゃないし、アリサお姉さんも”みんなのように”遅行性の睡眠薬入りの紅茶を飲んでいたから今もベッドの中で眠っているし、リィンお兄さんに飲ませた媚薬も実はそんなに強力なものじゃなくて、リィンお兄さんがエリゼお姉さんが襲い掛かる本当の原因はレンの暗示によるものよ♪でも、長年想い続けていながらも諦めていたリィンお兄さんへの恋が叶うから、そんな細かい事はどうでもいいでしょう?)
そしてレンが小悪魔な笑みを浮かべて扉を見つめてエリゼの顔を思い浮かべたその時扉がノックされた。
「あら?……もしかしてシャロンお姉さんかしら?」
「はい。今、部屋に入っても構わないでしょうか?」
「ええ、いいわよ。」
「――――失礼します。」
レンが入室の許可を出すとシャロンが部屋に入って来た。
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