第21話
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なった光景を思い浮かべたエリゼは呆け
「それにエリゼお姉さんはレンの提案を”間違っている”って言っているけど、エリゼお姉さんは他のレディ達と違ってリィンお兄さんの”妹”―――つまり、”よほどの事”がない限り”家族”としてしか見てもらえない致命的な”ハンデ”を抱えているんだから、恋愛事に関して超鈍感なリィンお兄さん相手に”妹”という”殻”を破るにはそのくらいの大胆な事はしないとリィンお兄さんはエリゼお姉さんの恋心をわかってくれないと思うわよ?実際リィンお兄さんのように恋愛関係に関して鈍感だったエステルも今まで”弟”と思っていたヨシュアにキスをされた事で、ヨシュアが自分の事を”姉”じゃなくて一人のレディとして見ていた事を自覚したもの。」
「………………」
レンの指摘を聞くと反論する事なくレンの話を聞き続けた。
「それともしリィンお兄さんが他のレディと実際に結ばれた時にこうは思わない?(『私が一番最初に兄様と出会って、兄様の傍にずっといて、兄様の事を一番良く知っているのに、どうして私じゃなくて昔からの知り合いでもない赤の他人に兄様が奪われてなくちゃならないの!兄妹の間柄とはいえ、血が繋がっている訳でもないのにどうして兄様の傍にずっとい続け、兄様を想い続けていた女性の私は兄様の妻になれないの!?』)って。」
「っ!!………………」
そしてレンはエリゼに近づいてエリゼの耳に小声で囁き、レンに未来の自分の本音になると思われる未来の自分の想いを言い当てられたエリゼは息を呑んだ後黙り込んで顔を俯かせ
(うふふ………さて、”成功”するかしらね?)
エリゼの様子をレンは意味ありげな笑みを浮かべて見守っていた。
「……………レンさん………その…………本当に今、兄様以外の他の方達は眠りについておられるのですか…………?」
僅かな間黙り込んでいたエリゼは顔を上げてレンを見つめて訊ねた。
「ええ。さっき全員の部屋を回って確認してきたけど、みんな、ベッドの中でぐっすり眠っていたわ。もしエリゼお姉さんがリィンお兄さんの所に向かうのだったら、レンはこの後すぐにアリサお姉さんを訊ねて何らかの方法で睡眠薬を飲んでもらって、レン自身はこの部屋でエリゼお姉さんからの朗報を期待して待っているつもりよ。」
「………そう、ですか…………」
レンの答えを聞いたエリゼは手渡されたドリンク剤を見つめた後決意の表情になってドリンク剤の蓋を開けて中身を飲み始めた。
「んくっ……んくっ………ふぅ…………」
「うふふ、それを飲んだという事は覚悟は決まったのね?」
エリゼがドリンク剤を飲み終えるとレンは小悪魔な笑みを浮かべて問いかけ
「……………はい。その………レンさん、兄様への想いが叶うことは無いと諦めていた
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