第21話
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「そ、そんな事、絶対にできません!そんな間違っている方法を取ってまで恋を叶えたいと思いませんし、だ、第一もしその事が原因で私が身籠ってしまったら、大問題ではありませんか!」
説明を終えたレンに問いかけられると顔を真っ赤にして反論した。
「うふふ、妊娠の可能性みたいな”初歩的な問題”に対する対処はとっくに考えているわよ。――――はい。これを今飲んで。」
エリゼの反論を小悪魔な笑みを浮かべて聞いていたレンはエリゼに何かのドリンク剤を手渡した。
「これは………?」
「ただの避妊薬よ。」
「ひ、ひに……っ!?」
手渡されたドリンク剤の効果を知ったエリゼは顔を真っ赤にして驚き
「その避妊薬は飲んでから10分すれば効果が出てくるわ。今この場で飲んでリィンお兄さんの部屋を訪ねて、襲われたリィンお兄さんに処女を奪われるまでには十分な時間でしょう?」
「睡眠薬や媚薬といい、その避妊薬といい、レンさんは学生で……それも私よりも年下の方ですのにどうしてそのような物を所持しておられるのですか……?」
「それはヒ・ミ・ツ、よ♪」
エリゼの疑問にレンは笑顔で誤魔化し、レンの答えを聞いたエリゼは冷や汗をかいた。
「うふふ、それよりも早くこの薬を飲んでリィンお兄さんの所に向かわなくてもいいの?リィンお兄さん、媚薬の効果で今頃苦しんでいると思うわよ?」
「そ、それは………そ、それでも今の兄様の所に行けません!」
「何で?長年想い続けて心の中では諦めていたリィンお兄さんへの恋心を実らせる千載一遇のチャンスなのよ?」
「薬で兄様を興奮させて、既成事実を作って恋人になるように迫るなんて……そんなやり方、間違っています……私はともかく兄様の事ですから、正気に戻った後絶対後悔されるに決まっています……」
レンの問いかけを聞いたエリゼは複雑そうな表情で答えた後辛そうな表情になった。
「そう……ここまで言ってもエリゼお姉さんにそのつもりがないのなら、仕方ないわね………――――エリゼお姉さんの恋のお手伝いは諦めてアリサお姉さんの恋のお手伝いをする為に”こういう時の事を想定して”、睡眠薬を飲ませなかったアリサお姉さんに今の話をしてきて、リィンお兄さんの部屋に向かうように説得するしかないわね。」
「え………ど、どうしてそこでアリサさんが出てくるのでしょうか……?」
疲れた表情で溜息を吐いて呟いたレンの言葉を聞いて呆けたエリゼは戸惑いの表情でレンを見つめて問いかけた。
「うふふ、アリサお姉さんもリィンお兄さんに恋していてね。この間の特別実習の場所は”ノルド高原”に住んでいるノルドの民達の集落のお家に泊まったのだけど……用意されたレン達の宿泊用のお家は一つ
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