第21話
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はレンの話に出てきた二人の話とレンの恋がどう関係あるのか疑問に思ったが、すぐに気づいて気まずそうな表情でレンを見つめた。
「うふふ、今の話を聞けば普通はそう思うでしょうけど、残念ながらレンが恋していた義理の兄はヨシュアじゃないわ。」
「え………?―――!あ………そう言えばレンさんは先程お兄様が二人いると仰っていましたから、もしかしてもう一人の……?」
「正解♪もう一人のお兄さん―――ルークお兄様は結構年が離れているけど、とっても素敵なお兄様でね。ルークお兄様のお陰で、レンは今の家族―――ブライト家の一員になって、幸せになれたの。」
「………もしかして、その事でレンさんはそのお兄様の事を……?」
レンが恋をした切っ掛けを察したエリゼはレンに訊ねた。
「ふふっ、あくまで理由の内の一つよ。レンがお兄様の事を大好きなのは他にもたくさん理由があるしね。―――最も、レンは告白する事もできずに失恋しちゃったけどね。」
「え。」
レンの答えを聞いたエリゼは呆け
「ティアお姉様って言って、お兄様の昔からの知り合いで歌が得意で、とっても美人さんでスタイルも完璧という、レンよりも遥かに素敵なレディなの。そしてその人は昔からお兄様の事が大好きで、お兄様もその人の事が大好きと相思相愛の間柄なのだけど色々と複雑な理由があって二人は今まで付き合う事はできなかったの。で、その複雑な理由も解決して二人はめでたく結婚を前提とした恋人同士になって、二人が相思相愛だって知っていたレンも二人に迷惑をかけない為に二人が恋人同士になった事を祝福して、想いを告げる事なく静かに身を引いたの。」
「……………レンさん……………」
レンの失恋した理由を知り、将来自分もレンのようになる可能性が高い事を悟っていたエリゼは辛そうな表情でレンを見つめた。
「ふふっ、そんな顔をしないで。二人の事はレンも心から祝福しているし、例え失恋してもレンとお兄様が”家族”である事は変わらないもの。――――それよりも今はエリゼお姉さんの事よ。エリゼお姉さんはレンと違って、まだ自分の恋を叶えられる機会がある事はわかるわよね?リィンお兄さんはまだ誰とも付き合っていないのだから。」
「………………そんな事を急に言われても………兄様に告白する勇気なんて私にはありませんし…………それに例え告白したとしても、兄様は私をずっと”妹”として見てきたのですから断られるのはわかりきっていますし…………」
レンに自分の事を指摘されたエリゼは表情を不安そうにして顔を俯かせた。
「うふふ、だったらエステルに一人の男として見て欲しい為に大胆な行動をしたヨシュアの時みたいに自分は”妹”じゃなくて”一人のレディ”として見て欲しいと伝える大胆な行動をすればいいのよ♪」
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