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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第38話 2人の真実
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サブGMについてだが、それは俺がこのゲーム、ソードアート・オンラインの製作者の1人だからだ」
「製作者……つまり、アーガスのスタッフなのか?」
「少し違うな……俺は先生、茅場晶彦に雇われたんだ……先生は天才学者だ。だが、天才学者でも出来ないことはある。なんだかわかるか?」
カゲヤの問いにキリトたちは悩むが答えが出てこず黙る。
「パパ、この世界の特徴はなんですか?」
「この世界の特徴……そうか!ソードスキルだ!」
「そう。いくら先生でも
剣技
(
ソードスキル
)
……剣道や武道といったものは専門外だったんだ。だから、その道の専門家に頼むしかなかった」
「つまり、カゲヤが雇われたのはソードスキルを完成させるためなのか?」
「ああ。俺の家は道場を開いていてな……それで、依頼が来ていたから受けたんだ」
「だが、それだけでサブGMになれるのか?」
「もちろんそれだけじゃない。プログラム関係の仕事も手伝っていてな……
MHCP
(
メンタルヘルス・カウンセリングプログラム
)
……つまり、ユイたちを作ったのは俺なんだ」
カゲヤの口から出た驚愕の事実にキリトたちは息を呑み、ただ呆然とするしかなかった。
「マスターは……これからどうするんですか?」
ユイは不安そうにカゲヤを見つめながら問う。
「そうだな……俺は本来いるべき場所に戻るとするか」
「本来いるべき場所って……もしかして……」
「すまない、サキ。お別れだ」
「そんな……!」
「すまない……キリトたちも悪いな、騙すようなことをしてしまって……」
カゲヤは申し訳なさそうに言いながらウインドウを操作する。
「そんな……嫌だよ!カゲヤ君!!」
カゲヤはサキニ申し訳なさそうに微笑みかけるとキリトの方を向き言った。
「キリト……100層で待ってるぞ」
カゲヤは最後にそう言うと青白い光に包まれて消えた。
「カゲヤくーん!!!」
キリトとアスナとユイは声を出せずカゲヤのいた場所を見つめることしかできなかった。
サキはその場に泣き崩れ、正方形の部屋にサキの泣き声だけが響きわたった。
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