第41話 対峙する2人の姫、迫る新たな刺客
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(今からカウントした瞬間に矢を放つ。その瞬間に連中を混乱させるから、皆はタイミングを合わせて脱出してくれ。勿論それに気付く奴が居るはずだから、そこは俺が援護する)
(……大丈夫なのか?)
(今の俺は弓兵だ。死角からの援護は任せろ)
(……うむ。では任せるぞエミ……いや、アーチャー!)
(ああ!任された!!)
顔を見せない謎の男に対し、盾の守護獣は大きな信頼を寄せていた。だがそれは彼に限った話ではなかった。
(お願いね!アーチャー!)
(タイミングをしくじるんじゃねぇぞ!)
(頼むぞ、アーチャー!)
騎士達からの声援にアーチャーはうっすらと涙が滲んでいるが、それは目が痛んだだけだと己に言い聞かせ、彼はある一点に狙いを定め、弓を握り、矢を構えた
(今2人のお姫様が大きく構えた。恐らく大技を仕掛けてくるからこのタイミングを狙う。皆、いつでも飛べるよう、準備してくれ)
(はい!)
(おう!)
(解った!)
(心得た!)
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ………」
「ふぅ、ふぅ、ふぅ、ふぅ………」
リオンと茜雫の両名は全力の激戦で息を切らし、フラフラとなっているが後から参戦していた茜雫はまだ体力に余裕があった。
「ふぅ、ふぅ……ふふ、どうしたのよネームレス。もう息が上がってヘトヘトじゃない?」
「はぁ、はぁ……ハッ!そっちこそ、私が体力を使い果たすタイミングを狙ってたんじゃないの?」
「なっ!?」
「それとも、アンタは不意打ちしか出来ないほど臆病になったのかしら?」
「へぇ………?」
リオンの挑発が茜雫の琴線に触れたのか彼女の何かが変わった
「言ってくれるじゃない?」
そう小さく呟いた瞬間、茜雫は己の相棒である“弥勒丸”を振い、その先端に備えられている遊環が甲高く鳴り響き、同時に茜雫の周りに旋風が巻き起こった
「そこまで言うならコッチも全力で行くわよ。後悔するんじゃないわよ!!」
すると茜雫の周りの旋風が弥勒丸の遊環に集中し、目に見えない薙刀状の刃が生まれた。
そして茜雫は薙刀に変化した弥勒丸を構えなおし、リオンに狙いをつけた
「行くわよネームレス。このあたしを挑発してくれたんだから、今更逃げ出すなんて無しよ?」
「勿論、だからコッチも切り札を使わせてもらうわ!」
するとリオンは自身の双剣を高速回転させ、其々の剣に疾風と稲妻を宿らせた。
互いに構える2人の戦
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