第40話 海竜の王と海の戦姫、夜叉の姫達と対峙する
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いたのだ。
何故そんな面倒なことをと聞いてもボスが返した答えは…
『その方が面白いからよ……』
そう、ボスは敵の幹部を自分の組織に引き入れるために生かしたのではなく、再び敵として挑んで来る事を期待して生かしたのだ。
ボス曰く、“戦争など俺にとっては娯楽の一つ。刺激のない人生ほど耐え難い生き地獄は無い”らしい……
今まで敵対した多くの敵を惨殺して“夜叉姫”なんて嬉しくない称号を持つリオンから見てもボスのその悪趣味には若干引いたものだった。
そしてそんなボスに対して苦痛の辛酸を舐めさせられ、生かされた敵の幹部達は皆ボスを呪い殺すような鋭い眼光を放ってきたことはリオンも覚えていた。
だがそんな敵の幹部たちの中でも1人だけ、一倍強烈な眼を光らせていた男がいた。
彼女自身もその“決戦”当時、まだ幹部だったあの少年と刃を交えた事があったが、アッサリと敗れた苦い記憶が蘇ってきた。
“決戦”当時と比べるとまだ幼さを残していた青臭い少年だったが、彼らにとっては忌々しいだろうあの敗戦から、かなりの修羅場を駆け抜けてきたのだろう。
今目の前にいる落ち着きがあり、隙も無いが、それ以上に彼から王者の如き圧倒的なオーラがあの少年から出ていた。
多くの敵を屠り、最高幹部に位置するこの私を瞬殺した男に苦汁を舐めさせられ、再戦の時に備える為に彼女は自分を鍛え上げた。
そしてリオンはそんな少年に対して怒りと畏敬の念を込めて小さく呟いた
「海竜王………!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!!」
リオンの呟きに呼応するように海竜王ことオレンジ色の髪の少年…堂本海斗は竜のごとき咆哮を上げながら目の前の闘兵衛に挑みかかった
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