第80話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の雇い主は”ラギール商会”か……!」
ロイドは厳しい表情で言った。
「………”闇夜の眷属”を主とした”社員”がいる”ラギール商会”………クク、人外魔境とはまさにあそこの事だろうな?その中に”東方の魔人”と恐れられる私が紛れ込んだところで違和感はあるまい?」
ロイドの言葉を聞いた銀は口元に笑みを浮かべて呟き
「なんてこと………」
「そ、そんな………今度はよりにもよってメンフィル帝国の裏組織にあの”銀”がいるなんて……」
「……チキさん達は一体何を考えているのでしょう……?」
「……恐らく、リウイ陛下達も承知済みなんだろうな………」
「前いた組織をあっさり見限って、敵対していた組織に雇われるとは中々肝が座っているじゃねえか……」
「―――ま、暗殺者ってのはそんなものじゃないかしら?」
「……というか、”ラギール商会”自体でも戦力過剰としか言いようがないのに、そこに”銀”さんまで加わったら反則としか言いようがないじゃないですか。」
銀の説明を聞いたエリィは青褪めさせ、ノエルは悔しそうな表情で銀を睨み、エリナは不安そうな表情で考え込む、リィンは真剣な表情で呟き、ランディは目を細め、エルファティシアは冷静な表情で言い、ティオはジト目で銀を見つめて言った。
「………あんたがここにいるのもチキ史との”契約”か?」
一方ロイドは真剣な表情で考え込んだ後尋ねた。
「その通りだ。ふむ、しかしお前達の方は少々事情が異なるようだな?」
「え、ええ……」
「この際だから事情を説明するけど……」
ロイド達は銀にリンとエオリアが行方不明になった経緯を説明した。
「―――なるほど、あのボートは遊撃士どものものだったか。クク、成程………この有様といい、どうやら核心に近づいているのは確かなようだ。」
「核心……」
「なぜ蒼い花――――”プレロマ草”がクロスベル各地で咲き始めて、”幻獣”が現れ始めたのか……それがクロスベルにおいて”どんな意味を持つか”だね?」
銀の話を聞いたノエルは真剣な表情をし、ワジは尋ねた。
「フフ、その通り。これも一応は”ラギール商会”との契約ではある。遊撃士どもはお前達に任せるとして、私は先に―――」
尋ねられた銀が答えかけたその時
「―――いや。”銀”……やはりここは一緒にいかないか?」
なんとロイドが驚くべき提案をした。
「ロ、ロイドさん!?」
「おいおい、マジかい?」
提案を聞いたノエルは驚き、ワジは目を丸くして尋ねた。
「はぁ、何となくそんな事を言いだしそうな気がしたけど……」
「まさに予想通りでしたね。」
「ったく、こういう時だけは柔軟すぎるっつーか何つーか。」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ