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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第79話
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た。

「……ええ、エニグマUの緊急アラート機能について……ええ……そうです……はい、下に来ているのでよろしくお願いします。」

「相談に乗ってくれるって?」

通信を終えたティオにロイドは尋ねた。

「ええ、すぐこちらに降りてくるそうです。何でもヨナも一緒だとか。」

「あら……」

「それって確か、爆破されたジオフロントの部屋を使っていた?」

「エプスタイン財団出身の天才ハッカー君だったかな?」

「ああ、小生意気だが微妙にヘタレな小僧だぜ。」

「それに天才ハッカーって自称しているだけでティオやレンに敗北しまくっているけどね♪」

ノエルとワジの疑問にランディとシャマーラは答え

「もう……例え事実だとしても、そんな風に言ってはダメですよ?」

シャマーラの言葉を聞いたセティは溜息を吐いた後注意し

(むしろセティ姉様の言い方の方が酷い気が……)

エリナは冷や汗をかいてセティを見つめていた。

「さすがに今は財団の事務所に厄介になってるらしいな?」

「ええ……イヤイヤみたいですけど。」

そしてロイドの疑問にティオは疲れた表情で答えた。その後少しするとヨナとティオの上司である男性―――ロバーツがエレベーターから姿を現してロイド達に近づき、ロイド達から事情を聞いた。



「―――なるほど。そんな事情だったのか。」

事情を聞いたロバーツは頷き

「ハッ、どうせ導力切れで連絡が取れないってだけだろ?遊撃士なんて良い子ぶった連中、放っときゃいいじゃん。」

ヨナは鼻を鳴らして答えた。

「ヨナ、お前なぁ。」

「もう……そんな事言っちゃダメよ?」

「はあ、ヨナ君ときたら最近ずっとこうなんだよ。せっかく事務所の一角に最新型の専用端末ルームを用意してあげたっていうのにさ。」

「いくら処理能力が高くたってあんな制限つきのシステムで満足できるかっつーの!とっととセキュリティコードをボクに解放しろよな!?」

ロバーツが呟いた言葉を聞いたヨナはロバーツを睨んで言ったが

「あ、それはダメだよ、ヨナ君。そんな事したら君、またやりたい放題しちゃうだろ?かわりに『ポムっと!』でティオ君に勝てるよう、特訓用のプログラムを組んであげたからさ〜。」

「よ、余計なお世話だっつーの!」

自分を見つめて言ったロバーツの言葉を聞いて突っ込んだ。

(何だかんだ言ってヨナの事、ちゃんと監督してるみたいだな。)

(まあ、イラッとする所はともかく有能な人ではありますから。)

その様子を見ていたロイドは苦笑し、ティオは静かな表情で答えた。

「―――まあ、それはともかく。エニグマUのアラート機能だがお役に立てないかもしれないねぇ。」


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