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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第79話
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は置いておいて……エニグマが通じないって事は自治州外に出ているのかな?」

するとその時、ワジは話を戻して尋ねた。

「アタシもそう思ったんだけど、駅や空港を利用した記録がないみたいなのよねぇ。ベルガード・タングラム・ベルガードの両門にも通行記録はないみたいだし。」

「それは……さすがにおかしいですね。」

ミシェルの言葉にロイドが頷いたその時

「……もし、リンさん達が自治州内にいるのであれば……何とか居場所を特定できるかもしれません。」

ティオが意外な提案した。

「本当か……!?」

「なになに、どういう方法!?」

「確か、エニグマUには研究段階の機能が搭載されていたはずです。その一つが緊急時にアラート信号を発信する機能です。」

「ええっ?」

「そ、そうなの?」

ティオの話を聞いたノエルとエリィは戸惑い

「オーブメントにそんな機能まで搭載されているなんて……」

エリナは驚きの表情で呟いた。



「オーブメント内の予備導力で一定間隔ごとに特定周波数の導力波を発信する仕組みですが……あまりにも弱い導力波なため、実用には至っていないと聞きます。ただ、機能そのものはカットされずに残っているかと。」

「じゃあ、その微弱な導力波を何とかキャッチできれば……!」

「リンとエオリアの居場所も特定できるってわけね……!」

「試してみる価値はあるかと。この機能についてはロバーツ主任が詳しいのでIBCに行ってみましょう。たぶん力になってくれるはずです。」

「わかった、行ってみよう。」

ティオの言葉にロイドは頷いた。

「……すまないわね。本当に助かっちゃうわ。何かわかったらこちらにも連絡をちょうだい。場合によったらアリオスたちを呼び戻すから。」

「了解しました。」

「さて、それじゃあIBCに行ってみようか。」

その後ロイド達はIBCに向かった。

〜IBC〜



「さてと……ロバーツ主任はいるかな?」

「多分、財団のフロアでヒマそうにしてると思います。エニグマで連絡してみましょう。」

ロイドの言葉に答えたティオはエニグマで通信を開始した。

「……どうも、ティオです。いえ……別にそんなつもりは。……………しつこいです、主任。いい加減にしてください。」

(あ、相変わらずみたいだな……)

ティオの通信を聞いていたロイドは苦笑し

(ティオちゃんももう少し優しく接すればいいのに……)

エリィは溜息を吐き

(むしろあのオッサンなら冷たくされて喜んでんじゃねえか?)

(確かにそんな様子が見られるわね♪)

口元に笑みを浮かべて言ったランディの言葉にエルファティシアはからかいの表情で頷い
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