35話 サイコミュニケーター 3.10
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。傍に居たキキというものの証言です」
すると、バニングの傍に居たキキがモニターに映り出てきた。凄く憔悴していた。
「・・・あたしが守り切れなかった。あの軍人はカレン、エレドア、ミケルをいとも簡単にダウンさせてその場を去ったんだ・・・」
キキが発言し終えるとアレンは再び話し始めた。
「第2波で出撃を控えていたモンシアが将軍を止めようと必死に喰らい付いたのですが、その取り付いた黒いモビルスーツの目の前でモンシアと相打ちになったそうです。傍にいた部下の情報ですが・・・」
シナプスは眉を潜め、当然の質問をした。
「では、何故あのモビルスーツが砂嵐のような状況を起こし、こちらへ迫ってきているのだ。乗り手がいないではないか!」
アレンは口にするにも不可解な出来事をシナプスに説明した。
「将軍が倒れたときその満身創痍な患者も床に倒れました。その後、その黒いモビルスーツはひとりでにその患者を拾い上げ、コックピットへ導いたそうです」
シナプス含め、全ブリッジクルーは目がテンになった。有り得ない。AI機能もそこまでは発達しているとも聞いたことが無い。まず動けるとしても5体満足なダグラスを拾い上げてモンシアを排除する方が道理だ。しかし判断は病人を収容したということだ。
「あとはあの光の壁が起きました。アレが戦場全てをズタズタにした原因です」
シナプスは聞く質問を失った。ブリッジにいる皆解答が不明、これ以上の質問も不明。人智で及ばぬ出来事が起きているという認識で一致していた。ただ押し寄せてくる波はとてつもない斥力の嵐でネェル・アーガマを撃沈寸前にさせるほどの脅威であること。
シナプスは専門家に聞くことにしながらも戦場の移動を部隊に命じていた。ラー・アイムもサイコフィールドの波から逃れる方向へと移動を開始した。それはアムロが向かうサイコアプサラスの戦場でもあった。
「前門の虎、後門の狼か・・・」
シナプスが恨み節で独り言をつぶやくと、モニターにルセットが映った。シナプスは彼女が映ったことにより期待して質問を投げかけた。
「・・・ということなんだ。何か参考意見を聞かせてもらえんか?」
モビルスーツデッキに居たルセットは腕を組み顎に手を当てて考え込んだ。暫くして答え始めた。
「全てサイコミュによる仕業ですね」
「サイコミュだと?」
シナプスが驚きを持って発言するとルセットが頷いた。
「ええ。先日テム・レイ、ナガノ両博士から届いた警鐘が有りまして、その手の力の上限がないと。今回の事象も起こすインターフェイスが有って起きた出来事です。斥力場と青白い光がサイコフィールドの、この場合は暴走というべきか、起きているのです」
シナプスはその返答に打開策の提案をルセットに投げか
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