【ハリー・ポッター】編
163 “賢者の石”防衛戦
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W・B・D
――――――――――――――
「行かなきゃ」
「そうね」
「行くなら深夜だな。……じゃないとクィレル──もとい、リドルに“賢者の石”が渡っちまう」
何やら訊きにくい訊きたい℃魔ェあるのか、そこでアニーがおずおずと手を挙げながら…
「ところで、ロン。リドルって誰なの」
「アニー、気付いてなかったのか? ……って、ハーマイオニーもか」
そこで俺は
[TOM MARVOLO RIDDLE(トム・マールヴォロ・リドル)]──と、虚空に杖で文字を記しては、二人がその文字を見たのを確認したら杖を振り…
[IAM LORD VOLDEMORT(俺様はヴォルデモート卿だ)]──と、そう文字を並び替える。
「……ガキ染みた、ただの言葉遊び(アナグラム)だよ」
「“賢者の石”が命の水≠ェ作れちゃう──絶対行かなきゃ」
「うん。決行は深夜だね」
ハーマイオニーとアニーは一瞬だけ顔を蒼白させるが、直ぐに意思を固めた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「行くぞ」
「判ったわ」
「開けるのはロンに任せる」
深夜。漢気を見せたネビルをハーマイオニーの全身金縛り≠ナ振り切って、フラッフィーの居る部屋の前に辿り着き、一気に扉を開く。……するとそこには鼾をかくフラッフィーの姿が。
「見て、あのハープ」
「多分クィレルだよ」
眠りこけているフラッフィー。部屋の隅には勝手に演奏するように魔法が掛けられているハープを発見。既にクィレル──と寄生虫≠ェあの扉のずっと向こうに居るのは“忍びの地図”でも確認済みだ。
「……大体クィレルもクィレルだよ。大きいなら小さく≠キれば良いのにな──“縮め(レデュシオ)”」
………。
……。
…。
フラッフィーをファングくらいまで縮めてやり、第一関門クリア──は良かったが扉を降りたら、蔓に絡まれる。
「……蔓──これは多分スプラウト先生の罠だわ!」
「で──どうすれば、いいの…っ!?」
「動かないで! 動けば動くほどこの蔓は締まるの…!」
俺が助言を入れる前にハーマイオニーが攻略。
………。
……。
…。
「……これは…」
「多分フリットウィック先生の罠だな…」
ハーマイオニーの助言によってスプラウト先生の罠を突破し──流れに沿うように進んでいくと拓けた空間にでる。……その空間には翅の生えた、夥しい数の鍵が飛んでいた。
「……こりゃ鍵を取りにいくしかないか」
「ここはボクがいくよ」
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