第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#1
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う純粋な想いの許、
その存在の力を行使する者 「以上に」 握った両手へと力を篭める。
やが、て。
「!!」
「!?」
ガオッ! という狂暴な音響と共に、青年の掌中で白金の火柱が噴き拳がる。
花京院のモノとはまるで対照的な、触れた者スベテを悉 く焼き尽くし、
灰燼も残さないのではないかと錯覚する程の、強烈な光を発する炎。
しかし狂暴な破壊的存在感を以て噴き拳がっているというのに、
その色彩は視る者スベテを惹きつけるような神聖さを宿しているという
相反する要素を併せ持っている。
周囲に眩い輝きを迸らせるその炎に頬を白く染められながら、
自分の “生徒” の想像以上の出来に、センセイは歓びを隠すこともなく
顔いっぱいに現す。
その胸元でムゥと小さく、心底感嘆したような声があがったコトには
誰も気がついていない。
「フ……ゥ……ッ!」
呻くように呟いた承太郎の一声と共に、噴き挙がっていた火柱は
一瞬にしてその高度を無くし、一気に彼の掌中へと収まる。
あとに残ったのは、開放されるソノ時を待ち焦がれるように
狂暴な火花を空間に捲き散らす、白金色の塊。
「フッ、イメージとスタンドパワーとを同調させて開放するタイミングが
チョイと骨だが、まぁ、はじめはこんなモンか」
白金の炎を右手に宿らせる青年は、己の掌中を見据えながら満足気に呟く。
「だが、 “コレ” は 「使える」 かもな。
『スタープラチナ』 はパワーとスピードはあるが、
接近戦しか出来ないのが玉に疵だった。
だがコレでその 「弱点」 も補強されるってワケか。
今はまだ弱々しいが、もうチョイ練習すりゃあ威力も向上がるだろうしよ……」
自分の生みだした白金の 『炎』 を見据えながら、
その端正な口唇に不敵な微笑を浮かべる美貌の青年。
彼に限らず、人は何か一つ新たな 『能力』 を、
自分の 『可能性』 を見つけた時、こんな表情をするのかもしれない。
その、静かながらも自信に満ち溢れた風貌。
だが、意外。
「OK。 “ソレ” はもう、 消しちゃっていいわ」
その 「炎」 を創り出せと命じた張本人が、
いとも容易くそう口にする。
「……」
予め可能性の一つとして少女の言葉を見越し、
瞬時に掌中の炎を掻き消した優等生とは逆に、
脇の不良生徒は口を半開きにしたまま棒立ちとなる。
「オイ? 一体ェどーゆーコトだ?」
右手に煌々と光る白金の炎を宿らせたまま、
承太郎は壇上のシャナに一歩詰め寄る。
「 『近距離パワー型』 の 「弱点」 を補う為にヤらせたコトじゃあねーのかよ?
訓練して、オメーみてーなバカデケェ炎をスタンドにブッ放せるよう
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