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ゲート 代行者かく戦えり
歩兵用武器解説(日本編)その1
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の撃鉄など直線運動が銃身軸延長線上、
または平行線上で動くように配置されているため、回転偶力が起きず変な振動を起こさない。


使用する7.62mm NATO弾は、反動軽減のため薬量を10%削減した減装弾を使用している。またハンマーのストロークが長く、スプリングが弱いため発射サイクルは遅い。これらは一見欠点に思えるが、
他国が7.62mm×51弾のフルオート制御難に悩まされた事に対して、射程や威力、
サイクルを落としてでもフルオート射撃での高い集弾性を実現した点では、日本に先見の明が有ったとも言える。


ただ、純国産・限定需要故の高生産コストなど、欠点も多い。ロックタイムが長く、またハンマーが軽くスプリングが弱いことから、雷管への打撃力も弱く、
未調整のままNATO標準弾を使用すると不発が発生する。何より部品点数の多さによる整備性と信頼性の悪さは深刻で、
部品の脱落防止対策として各部をビニールテープで補強、分解整備の徹底教育をするなどの現場側の対応で何とかしのぐも、これらの問題は解消されなかった。


否両論様々な評価がなされているが、
設計思想は実用性を考慮した先進的なものであったものの、
実際の設計構造はお世辞にも合理的とは言えない、というのが大抵の意見である。フルオート時の制御性の良さだけが評価され、実用的な性能は謎に包まれたままでいる。防衛庁(当時)は「世界最高の命中精度を誇る優秀な国産小銃」と宣伝したが、AK47より幾らかマシという代物であった。二脚があるので軽機関銃と同じ使い方をすれば問題ないみたいだ。





この様に色々と問題を抱えながらも、
幾多の自衛官が最初に手にするのがこの銃であり、多くの自衛官の汗が染み込んだ“重みと誇り”を持った銃である。
今作品では特地に派遣された自衛官の主力武器として使用されている。理由は勿論、紛失しても旧式なので惜しくは無いからだ。では次にこの銃の狙撃銃バージョンである64式7.62mm狙撃銃と、64式銃剣の説明に入る。


64式には64式用狙撃眼鏡(スナイパースコープ)が装着可能で、
狙撃銃としても運用されている。命中精度の高い個体を選別・使用してはいるわけではなく、各分隊内で射撃技術の高い者が「狙撃手」(運用上、正確には選抜射手(マークスマン)と呼ぶのが正しい)となり、その個人の貸与銃に取り付けられる場合が多い。


そして64式銃剣は、
41cm(刃渡り29cm)の銃剣。着剣状態ならAKM(876mm+銃剣長)などより長くなり、堅牢な造りで適度な重量があることから、銃剣格闘にも対応できる。銃剣の長さについては、開発当時に富士学校にて「新小銃(64式)は突撃銃であるから銃剣は無用」とする銃剣廃止論が挙げられ、必要論者と陸軍戸山学校の流れを
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