ドッキリ大作戦
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ャマの前をはだけさせ、それなりに鍛えられた肉体を見せつつ食事をするためにテーブルへと腰かける。
「おはよ、レオン。はい」
「うん、ありがと」
シェリアたちが作っておいた朝食を温め直し、彼の前に並べる。レオンはまだ寝惚けているようだったが、やっぱり食べることは好きなようで、食事を目の前にすると、開いているのかよくわからないままの目でモグモグと噛み締めながら食していた。
「あれ?みんなは?」
食べる手を休めることなく、テーブルに乗せられていたそれをみるみる減らしていた少年は、ようやく開いてきた目で周囲を見回しながらそう言った。
「セシリーたちは三人でどこかに飛んでいったよ」
「ふ〜ん」
スープを飲みながらジュースを飲むというなかなか珍しい食事の仕方をしている少年の正面に腰掛けながらそう答える。
「じゃあシェリアとウェンディは?」
すると、少年は幼馴染みの少女と、彼女と最も仲の良い少女について訪ねてくる。
「ふ・・・」
普通に答えようとして、一つあることを思い付いた。昨日俺の心をズタズタにした少年に、もう少し制裁を加えたいと思い、ちょっとしたドッキリを仕掛けようと考えた。
「どうしたの?」
言葉を飲み込んだことで不思議そうに俺の顔を眺めているレオン。そんな彼に、俺は不敵な笑みを浮かべながら口を開く。
「レオン、びっくりさせてあげようか?」
「・・・お前、それは宣言しちゃダメじゃないか?」
もっともな彼の突っ込み。それはそうだ、どんなドッキリであっても事前に脅かしますよ、なんて言う人はいない。しかし、今回に限ってはこの言葉は大きな意味をもたらすのだ。
「シェリアをレオンが寝てる間に手紙で『大事な話がある』ってギルドの屋上に呼び出したよ。レオンの名前で」
レオンのことが大好きなシェリアなら、彼に大事な話があるなんて言われたら間違いなく大喜びで指定された場所に向かうだろう。まぁ、今日のこれはウソだから、意味はないんだけどね。
「・・・」
シェリアの気持ちに気付いていない鈍感な氷の神がどんな反応をするのかと思い観察していると、少年は持っていた箸を机の上に落とし、口を開けたまま固まっていた。
「え?寝てる間って・・・いつくらい?」
「八時くらいだったかなぁ」
唖然としたままなんとか絞り出した声で質問してくる少年。俺は意外といい反応をする彼をもう少しいじってみたくなってきたので、もう少し作り話で盛り上げてみることにしてみた。
「八時って・・・え?」
リビングにかけられている時計に視線をくれる氷の神。その針は九時半を少し越えた時間を指しており、少年の顔から血の気が引いていく。
「もう・・・かれこれ一時間以上も前じゃん!!シェリアをウ
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