第17話
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「……………………」」
クラスメイト達がそれぞれ次の実技テストや特別実習について興味を向けている中フィーとラウラは黙り込んでいた。
「でも、そっか……そうなると今年は帝都の夏至祭に行けないなぁ。」
「”夏至祭”というと……」
「6月に帝国各地で開かれる季節のお祭りみたいなものかな。」
「七耀教会というより、精霊信仰の伝統がベースになっているらしいわね。」
エリオットの呟きを聞いて疑問を感じているガイウスにリィンとアリサが説明した。
「故郷のノルドでも似たような祭はあったな。だが、どうして帝都の夏至祭は6月ではなく7月なんだ?」
「そうそう、あたしも前から不思議に思ってたのよね。それで、どうしてなの?」
「ふう……貴方は一応、教官でしょう?」
ガイウスに続くように首を傾げたサラ教官の様子を見たマキアスは呆れた表情で指摘した。
「たしか”獅子戦役”が由来だと聞いているが……」
「ええ、ドライケルス大帝が内戦を終結させたのがちょうど7月だったらしく……そのお祝いと合わせて一月遅れで夏至祭が開かれたのがきっかけだと言われていますね。」
「へ〜、なるほどねぇ。そういえばトマス教官がそんなことを言ってたっけ……話が長くなりそうだから途中で失礼しちゃったけど。」
「まあ、気持ちはわからなくはないですけど……」
「あの先生、歴史談義になるとすっごく話が長くなるもんねぇ。」
「けっこうウザい。」
(クスクス、あの眼鏡のおじさんの”正体”を知ったら、みんなもそうだけどサラお姉さんも絶対驚くでしょうね♪)
サラ教官からある教官の名が出てくるとリィンとエリオットは苦笑し、フィーはジト目で呟き、レンは口元に笑みを浮かべていた。
「とにかく、暑くなりそうだし、夏バテには注意しておきなさい。ま、寮の優秀な管理人さんが美味しい料理を作ってくれるから心配いらないかもしれないけど〜。」
(やっぱりシャロンさんと何かあるみたいだな……?)
(うーん、そうみたいね。シャロンに聞いても『何でもありませんわ』とかはぐらかされるけど……)
サラ教官の含みのある言葉を聞いたリィンに視線を向けられたアリサは頷いた。
「それじゃあ、HR終了。マキアス、挨拶して。」
「わかりました。起立―――礼。」
そしてHRが終わり、リィン達がそれぞれ談笑している中、レンと何かの会話をしていたフィーは突如立ち上がって教室から出た。
「それじゃ、わたしはお先。」
「ええ。今日もお疲れさま。」
「あ、フィーちゃん……」
フィーの言葉にレンは頷いている中フィーの行動にエマは目を丸くし
「……………………」
ラ
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