外伝〜不審商人の調査〜中篇(後半)
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ええ、先程先生が言っていた”ダメ押しの証拠”だそうです。」
「みなさん、これを見てください。」
ピートは一枚の写真を取り出し、その場の皆に確認できるようにかざした。写真には、ミンネスと同じ顔をした商人風の男が写っている。
「そ、その写真に写っているのは……」
写真を見たロイドは驚き
「な、なぜだ……なぜお前達が、そんな写真を持っている!?」
ミンネスは信じられない表情で叫んだ。
「この写真は、イアン先生が昔、エレボニアの知り合いの記者から資料として譲り受けたものです。ですが、写真の男の名前は……”ミンネス”ではなく、”リドナ―”だったそうですが。」
「リドナ―……?その名前、最近どこかで聞いたような気が……」
ピートの説明を聞いたノエルは考え込み
「……あっ!確かそれって……」
ある事に気付いたエリィはジョゼットに視線を向け
「そう。ボク達――――元カプア男爵家から土地を奪い、ボク達の人生を滅茶苦茶にした男の名前だよ!」
視線を向けられたジョゼットは頷いた後怒りの表情でミンネスを睨み
「ぐっ……!」
睨まれたミンネスは唸った。
「おお、確かにそんな名前だったな。」
ジョゼットの言葉を聞いたランディは納得した様子で頷き
「ええ……イアン先生にも改めてお話を聞いてきましたし、間違いはないと思います。」
ハロルドは真剣な表情でミンネスを見つめて言い
「ついでにもう必要ない情報とは思うけど、ボク達をいつも利用してくれている取引先の中に『クインシー社』の役員がいてさ。……君達と別れた後、その役員に連絡を取って『ミンネス』って男が役員にいるか確認した所……そんな男の名前は知らないってさ。」
「いえ……助かりました。おかげで最大の矛盾点がまた一つわかりました。」
「―――『クインシー社』の役員でない最大の矛盾点の一つですね。なんせ”本物”の役員が否定していますものね。」
「ぐ、ぐぐっ………!」
ジョゼットの説明を聞いたロイドとティオは口元に笑みを浮かべ、ミンネスは悔しそうな表情で唸った。
「ふむ……だとすると、なかなか面白い事実が見えてきそうだね。ロイド、彼……ミンネスに突き付けてやりなよ。この写真が持つ意味を、ね。」
「……ああ、わかった。この写真に写った人物”リドナ―”と今この場にいる”ミンネス”が同じ顔をしている理由、それは……ミンネスとリドナ―は同一人物……そうとしか考えられない。詐欺の手口が酷似していたのも、同一人物だったから、というわけだ。」
そしてワジに促されたロイドはミンネス―――リドナ―の正体を言い当てた!
「イアン先生も言っておった……おそらく、それがこの男の最も得意とす
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