外伝〜不審商人の調査〜中篇(後半)
[5/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
……あなたはついさっき”甘い物は苦手”だとハッキリ認めたはずだ。」
「ぐうっ……!」
ロイドの言葉を聞いて唸った。
「だとしたらあなたはなぜ『クインシー社』の役員だと偽ったのか?それは――――あなたが詐欺を行うために、デリックさんを信用させるため。今までの証拠からして、そうとしか考えられません。」
「アルモリカの蜂蜜を使った製菓事業……それを信用させるためには『クインシー社』という名前は好都合だったというわけね。」
「ミ、ミンネスさん……一体これは、どういうことですか!?あなたはやはり……俺を騙していたのか!?」
「……ク……クク……デリックさん、あなたこそ彼らに騙されてはいけない……」
信じられない表情で自分を見つめるデリックにミンネスは表情を歪めながから笑って言った。
「あ、あんだと?」
一方ミンネスの言葉を聞いたランディは目を丸くした。
「ふふ……だってそうでしょう?私がアルモリカ村に来たのは、『ハニーカンパニー』の計画を持ち掛ける為……もし、百歩譲ってそれ以外の目的があり、デリックさんを騙したというなら……一体、何が目的だったというのです!?それが証明できないあなた方に、私を詐欺師呼ばわりする資格はないはずだ!」
「目的の証明ですか……確かにそれがありましたね。」
自分達を睨んで怒鳴ったミンネスの言葉を聞いたティオは呟き
「あなたの目的……一つだけ、心当たりがあります。」
「なっ……なんですと……!?」
ロイドの答えを聞いたミンネスは信じられない表情で声を上げ
(ロイド、大丈夫なの……!?)
(ぜ、全然心当たりがありませんけど……)
エリィは心配そうな表情でロイドを見つめ、ノエルは疲れた表情をし
(いや……確かにあるんだ。ここに来る直前、”あの人”が探してくれた”あの証言”……そう、ミンネスの目的を明かす最後の手掛かりが……!)
ロイドは小声で答えた。
「何をブツブツ言っているのです!……さあ、証明してみなさい!」
一方ミンネスは怒りの表情でロイドを睨んで声を上げたが
「あなたがこの村で詐欺を行った真の理由。それは……あなたの真の目的、それは……このアルモリカ村の所有する”土地”そのものだったんです。」
「……な……あ……!!」
ロイドの答えを聞き、信じられない表情になった。
「ハロルドさんという貿易商の方が、あなたについて聞き込みをしてくれました。ミンネスさん、あなたは……クロスベル入りした直後から、各地の地価を調べていたようですね?『クインシー社』の役員が新事業を持ち掛けるためにそんな事をする必要はありません。だったら、何故か……?考えられる可能性は一つ。あなたがこの土地の横取りを狙っていたか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ