外伝〜不審商人の調査〜中篇(後半)
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「ええ、お待ちしています。」
(ロ、ロイドさん……!)
二人の会話を聞いていたノエルは仲間達と共に驚いた後真剣な表情でロイドに視線を向け
「(ああ……ここで逃がすわけにはいかない!)―――ミンネスさん、その前に……いくつか尋ねたいことがあります。」
視線を向けられたロイドは頷いた後ミンネスを見つめて言った。
「ほう……?尋ねたいこととは一体なんですかな?」
「ええ、それは……あなたにかかっているある疑惑についてです。そう……詐欺を働いているという疑惑のね。」
「なっ……!?い、いい加減にしてくれ!ミンネスさんに失礼だろう!」
「ふふ……まあまあ。落ち着いてくださいデリックさん。」
「ミンネスさん……?」
「確か、特務支援課と言いましたかな?一体なぜ、私を詐欺師と疑っているのか……もちろん、説明することが可能なのでしょうな?」
「……もちろんです。」
「面白い……ではお話をさせて頂くとしましょう。だがその前に……私がエレボニア人だということをお忘れなきよう。もし私が詐欺師とする明確な根拠がない場合……たとえ警察官といえど、出るところに出させて頂きますからご了承のほどを。」
「……いいでしょう。」
ミンネスの言葉にロイドは頷き
「ロイド……!」
ロイドの答えを聞いたエリィは真剣な表情でロイドを見つめ
(大丈夫だ……捜査で得た情報から、ミンネスが詐欺を働いていることは明白……疑惑を突き付けてミンネスの正体を暴き、デリックさんの目を覚ますんだ!)
見つめられたロイドはミンネスを睨みながら小声で言った。
「ふふ、よろしい……それほどの覚悟がおありなら、何なりとお答えしましょう。……では、まずはどんな話をしていただけるのですか?」
「―――まずは、あなたのクロスベルでの行動……その矛盾点についてお聞きしたいと思います。」
「矛盾、だって?」
ロイドの言葉を聞いたデリックは眉を顰め
「……私はクロスベルに来てからずっとデリックさんと今回の計画を進めてきました。アルモリカ村に我が『クインシー社』の子会社を発足する……『アルモリカ・ハニーカンパニー』計画。村の質のいい蜂蜜を使った製菓事業、我が社の培ったノウハウを生かせば必ずや実を結ぶでしょう。すでに市に正式に認可され、今まさに始動しようとしているこの事業の……一体どこに矛盾があるとおっしゃるのですか?」
ミンネスは答えた後尋ねた。
「いいえ、あなたが今話した『計画』の話……俺達が持っている情報とは明確に矛盾する点があります。そう、その矛盾点とは……俺達がIBCで得た情報と照らし合わせると一つの矛盾点が見えてきます。あなたの言う『計画』………実はそれは、まったくもって進行
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