外伝〜不審商人の調査〜中篇(前半)
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い材料が手に入ったな。ランフィさん、ご協力ありがとうございました。」
「いえ、私どもにできることならなんなりと……また何かありましたら遠慮なくお越しくださいまえ。」
「ふふ、そうさせてもらいますね。」
その後ロイド達はマクダエル邸に向かった。
〜住宅街・マクダエル邸〜
「ええと……あったわ。これがクインシー社のパンフレットよ。」
自室の本棚でパンフレットを見つけたエリィはロイドに手渡した。
「へえ……しっかりした装丁だな。とても単なる資料には見えないんだが。」
パンフレットを見たランディは驚き
「大企業だからこそできる力の入れ方でしょうね。資料の中身の情報も信頼性が高そうです。」
ティオは納得した様子で言った。
「ふふ、それはよかったわ。」
「よし……とにかくざっと読んでみようか。」
そしてロイド達はパンフレットに書いてある情報を読み始めた。
……当社は、製菓業界の第一人者として製菓の未来のために、日夜研鑽を重ねています。このパンフレットでは、そうした当社の姿の一端を紹介したいと思います。
お菓子にとって最も重要なのは、『美味しい』と思ってもらえるかどうか、その一点に尽きると当社は考えています。そのため当社では『お菓子のクオリティを高める』ということにおいては一切の妥協はしません。
製菓工場には最新の設備が整えられ、衛生面にも最大限の配慮が為されているのはもちろんのこと、お菓子に使用される材料の品質やその産地にも強い拘りを持っています。また、商品開発についても厳正な基準が定められています。
役員自らが開発中の商品を試食し、販売に耐えうる商品かどうかを審査され、それから何度もの企画会議を経てようやく製造ラインに乗るのです。これは確実にお客様にお喜びしてもらえる最高のお菓子をお届けしていくための、社の設立当時からの伝統なのです。
そうして常に高いクオリティのお菓子を提供し続けてきたからこそ、現在のクインシー社の姿があるのです………
パンフレットの内容を読み終えたロイド達は少しの間黙り込んだ。
「ふむ、ざっと目を通してみたけど……あまり大した事は書いてないねえ。」
「まあ、パンフレットなんだから仕方ないよ。」
目を閉じて呟いたワジの言葉にリィンは苦笑しながら答え
「ミンネスの証言に矛盾する内容、見つかりましたか……?」
ノエルは不思議そうな表情で呟き
「う、う〜ん……やっぱりこんな資料からなんて無理があったのかしら……」
エリィは考え込み
「いや……矛盾は見つかったよ。」
(フフ…………さすがね。)
ロイドは意外な事を言い、ルファ
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