外伝〜不審商人の調査〜中篇(前半)
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、特務支援課の皆様……本日はどんなご用件でしょうか?」
「ええ、実は……IBCに協力してもらいたい捜査があるんです。」
「ランフィさん、IBCで使われている口座を捜査することはできますか?それにあたって、ある口座のミラの働きなどを洗ってみたいんです。」
「まぁ……口座をですか?ううん……事件性が確認できるなら、許可する事はできますが……そうですね、まずは詳しい事情をお聞かせ願えますか?」
「ええ、わかりました。それでは……」
ロイドは受付嬢に詐欺の疑いのある今回の件について説明した。
「なるほど……そういった事情でしたか。」
「ある程度の捜査理由にはならないでしょうか?」
「IBCとしても、このまま犯罪に口座が利用されたとしたら信用問題にも関わるだろうしね。」
「……そうですね。充分に事件性が確認できるでしょうし……端末の情報を口頭でお伝えする程度なら許可できると思います。」
ワジの話を聞いた受付嬢は考え込んだ後答えた。
「ええ、それで結構です。どうかよろしくお願いします。」
「かしこまりました、それでは……口座名義は『ミンネス』様……『クインシー社』子会社、『アルモリカ・ハニーカンパニー』……」
ロイドの言葉に頷いた受付嬢は端末を少しの間素早い指捌きで操作した。
「ありました。確かに開設なされてますね。……あら……?」
「ど、どうかしたんですか?やっぱり何か、問題があったとか……」
不思議そうな表情をした受付嬢の様子を見たノエルは尋ね
「ええと……詳しく預金額などをお教えするわけにはいかないのですけれど…………『アルモリカ・ハニーカンパニー』の口座には最低限のミラしか預けられていないようです。」
尋ねられた受付嬢は戸惑った様子で答えた。
「えっと……それってどういう……?」
「え、ええとですね。法人様向けの口座を開設するためには資本金というものが必要なのですが……それが、口座開設に必要な最低限のミラ……つまり、数万ミラ程度しか入っていないのです。」
「製菓工場の建設、及び各畑などの管理……そんなことをするには明らかにミラが足りていない……そういうわけですか。」
「彼は土地の権利書を預かったり、色々と取引きしてるはずなのに、その辺りに変更がないとすると……うん、かなり不自然だと言えるわね。デリックさんの信用を得る為に形だけの口座を用意した……そんなところじゃないかしら。」
「多分、デリックさんが口座の金額まで調べるとは予想していなかったんだろうな。」
エリィの推測を聞いたリィンは頷いた後答え
「なるほどね。フフ、これは明らかな矛盾じゃないか。」
ワジは口元に笑みを浮かべて呟いた。
「ああ、い
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