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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
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話した事がありませんから、彼女の詳しい事情は知らないんです。」

ワジに尋ねられたティオは考え込みながら言い

「―――――あ。思い出した。確か昔まだ俺やエリゼがエレボニア貴族だった時、その男爵家―――カプア家は3人兄妹なんだけど……その兄妹の末の妹の誕生パーティーに招かれた事があるんだ。その妹さんの名前は”ジョゼット”っていう名前で確か歳は俺やロイド、エリィと同じくらいだったはずだ。」

ある事を思い出したリィンは声を上げた後説明した。

「そ、それって……!」

「モロにビンゴじゃねえか………」

リィンの説明を聞いたノエルは驚き、ランディは目を細め

「……私もそう思うよ。―――これが、君達の話を聞いて真っ先に思い浮かんだ事件だ。身分を偽って信用を勝ち取り、最終的に莫大な財団を騙し取る……いわゆる『詐欺』の手口の一つといえるだろうね。」

イアンは頷いた後説明を終えた。



「詐欺……!」

「つまり、あのミンネスという人はクインシー社の役員などではなく……ただの詐欺師の可能性があると?」

説明を聞き終えたエリィは驚き、ティオは尋ねた。

「うむ……断定はできないが可能性は高いと言えるだろう。」

「実際、共通する部分はいくつも確認できた……ひとまずこの件を詐欺事件として捜査するのがいいかもしれないな。」

「だとすると……おのずと、調査すべき部分が見えてきますね。」

「ああ、そうだな。ミンネスという男には大きく分けて2つ、疑わしい部分がある。まずはその計画……『アルモリカ・ハニーカンパニー』が本当に存在するのかどうか、という点だ。」

「それに関しては、ミラの動きがわかればつかめるかもしれないね。クロスベルで起業する以上、IBCで融資を受ける必要性があるはずだ。もし、計画にウソがあるならIBCに証拠が残っている可能性は高いんじゃない?」

ロイドの話を聞いたワジは頷いた後意見を言った。

「それともう一つ、当然確認したいのがミンネスが本当に『クインシー社』の役員なのかどうかだ。……これに関しては外国の会社だし、裏を取るのは苦労しそうだけど……」

そしてロイドはもう一つの話を言った後考え込んだ。

「あまり役に立たないかもしれないけど……私の家になら、もしかしたら参考になるものがあるかも。」

するとその時エリィが提案をした。

「参考になるもの……?」

「実は、私の家にクインシー社のパンフレットがあるの。あれになら、会社の概要とかが書かれていたから、もしかしたら参考になるかもしれないわ。」

「クインシー社のパンフレット……なんでお嬢がンなもんを持ってんだ?」

「えっと、実は私……お菓子作りとか結構好きなんだけど……この前、クインシー社
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