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。いい報告が出来ることを女神に祈っておいてよ。」

「うむ…………よろしく頼んだぞ。」

その後ロイド達は法律事務所を訪ねた。



〜グリムウッド法律事務所〜



「おや……?」

「イアン先生!」

「よかった……事務所にいてくれましたか。」

「ああ、今はちょうど休憩している所なのだが……ふむ、なにか私に相談事でもあるのかね?」

「わかりますか……さすが先生ですね。」

「ふふ、依頼がある人の顔はそれこそ何百何千と見て来ているからね。どれ、そっちに腰かけなさい。私も忙しい身の上だが、話を聞こうじゃないか。」

「すみません……助かります。」

ロイド達は、前日に調べたミンネスのプロフィールと行動……そして、本日判明した土地の権利書を集めていたという事実をイアンに伝えた。

「ふむ……なるほどね。大方の事情はわかったよ。本来なら私がこの件を引き受けたいところなのだが……君達も知っての通り、今の私は憲法草案の作成という重要な仕事があってね。申し訳ないが、私が引き受けて調査をする時間は作れそうにない。」

「残念ですが……仕方ないかと。」

「こうして相談に乗っていただけただけでも助かります。」

「すまないな……代わりに今、出来る限りのアドバイスをさせてもらうよ。」

「ありがとうございます。それで……どうでしょう?ここまでのミンネス氏の行動……そこから、何らかの犯罪の兆候を読み取ることはできるのでしょうか?」

「……一つだけ、思い当たるフシがある。」

ロイドに尋ねられたイアンは考え込んだ後答えた。

「ヒュウ、マジッすか!?」

イアンの答えを聞いたランディは明るい表情をした。

「ああ……エレボニアの知り合いから参考資料としてもらったケースによく似たものがあるんだ。とはいえ、全く同様の事件だと断定する事はできないが……」

「……今はとにかく、捜査の取っ掛かりがほしい状況なんです。その思い当たるフシについて、お話していただけないでしょうか?」

「……うむ、いいだろう。他でもない君達の頼みだ。こほん、では……」

ロイドの言葉に頷いたイアンは咳払いをした後考え込み、話し出した。



「―――数年前……エレボニア帝国のある男爵家に一人の男が訪れた。男の名は『リドナー』……ある有名な酒造会社に勤める凄腕のビジネスマンを名乗る男だ。そしてリドナーは男爵にある儲け話を持ちかけた。代々、男爵家の領地に受け継がれてきた広大な麦畑……それを利用した酒造会社の起業だ。ビール工場を領内に建造し、その経営を男爵家に任せる……概ねそういった内容だったらしい。」

「……!この話って……」

「フフ……どこかで聞いた話によく似ているみたいだね。」

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