SIDE:A
第六話
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「これまた、すごい術を考え付いたものじゃな〜」
母さんは開いた口が塞がらないといった体で唖然としており、父さんは頭痛がするのか頭を押さえていた。
クーちゃんだけだよ、素直に賞賛してくれたの。
なにか求めていた反応とちょっと違うことに釈然としない思いを感じながら、父さんたちから感想を頂いた。
「話には聞いていたけど……。ハルト、あんたどこまで強くなるつもりなのよ……」
ここまでとは正直思わなかったってばね、と呆れた顔の母さん。
まあ最低自分の身を守れてかつ大切な人も守り通せるくらいには。つまり、どこまでもです。
「ハルト、これ明らかに禁術指定になるから。滅多なことじゃ使っちゃいけないよ」
最低でも習得難易度Sランクだね、と疲れた顔の父さん。
大丈夫、相手をよく見て使うから。どっかのオカマ野郎とかね。
「いいんじゃないかのう。これなら大抵の者は一掃できよう。まあ発動までに時間が掛かり過ぎるのが弱点かの」
主が強ければ強いほど使い魔の妾も鼻が高いぞ、と何故か得意げなクーちゃん。
発動までタイムロスがあるのは仕方ないのよ。この元ネタ――というか拝借した技がそういうものなんだから。
まあ禁術指定というお墨付きはもらったからよしとしよう。これで切り札が一枚増えたな。
「んじゃあ次いくね。今度はそこまで派手じゃないからそこにいていいよ」
絶壁があった場所に印を組み新たな的を作る。
「土遁 土流壁!」
土の壁をコの字になるように三枚作り出し、さらに隙間を開けてから内側にもう三枚作って準備完了。二重のコの字になる形だ。
父さんたちも少し離れた場所に移動し、今度は何をするのだろうとハラハラした目で見ていた。ただ一人、クーちゃんだけはわくわくした表情を浮かべているが。
「んじゃあ行くね! はっ」
右太もものホルスターから特性手裏剣を三枚取り出すと、性質変化した雷遁のチャクラを一気に注ぎ込む。いつぞやヒナタちゃんを攫った男に使った雷遁の手刀。それの手裏剣バージョンだ。
一枚は正面へ、もう一枚は右へ、最後の一枚は左へ左右に弧を描くように投擲する。
ちょうど的の壁それぞれに当たるように調整して投げた俺は、間を置かずに印を結ぶ。
「手裏剣影分身の術」
それぞれの手裏剣が分裂をし始める。瞬く間に数十枚という数に達した大量の手裏剣は雷遁のチャクラによって土の壁を突き抜けた。しかし、二重構造にしたお陰で内側の壁までは貫けなかったようだ。
そして――。
「爆っ」
人差し指と中指を立てた片手印
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