第6章
体育館裏のホーリー
第113話 顕現緋龍
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
まあ、それもあるんだが、理由はもっと単純だ。あいつはイッセーを怒らせた、それだけだ。
「ふう、それだけお仲間の無事を信じているのなら、お仲間の事で揺さぶりはできませんか。さて、どうしたものか……」
「考える暇なんてやらねえよ。いい加減、ケリを着けさせてもらう!」
俺の叫びと同時に『暴食の餓龍』を消し、新たなドラゴンを複数作り出す!
「……これは……小型の飛龍の群れ……?」
俺が作り出したドラゴンを見て、カリスはそう呟く。
奴の言う通り、俺が作り出したのは、小型の飛龍だ。ただし、普通の飛龍ではなく、翼が剣の様に鋭く、その頭部には剣の様な角を生やしている。
「斬れ!」
俺の言葉を皮切りに飛龍達がカリスと死人兵達へと一斉に飛翔する。
「クッ!」
カリスは飛龍の刃から逃れられてしまうが、単調な動きや暴れるしかできない死人兵達は飛龍達によって切り刻まれていく。同時に巨人の死人兵には『緋色の侵食』で無力化する。
『空襲の刃龍』、速さと鋭さを重点に置いた『顕現緋龍』のドラゴンの一体で、基本的にこの様に複数体で運用する。
『暴食の餓龍』よりも小回りが利いて速いが、より高い集中力と緻密なコントロールが要求される。それに、常に俺と繋がってて、オーラを供給できる『暴食の餓龍』と違い、俺から離れて飛行する為、維持性能が劣る。ついでに、操作に集中しないといけない為、あんまり動けないんだよな。
この様に『顕現緋龍』のドラゴン達には勝ってるところと劣ってるところがある為、それを考慮して状況で使い分けている。
「切り裂けッ!」
「ぐっ!?」
カリスは死人兵が斬り捨てられるたびに新たな死人兵を投入してくるが、その死人兵も飛龍達によって斬り捨てられていく。
だが、カリスだけには飛龍達の斬撃を避けられてしまっていた。
それでも、着実に追い詰めてはいる。
奴もそれを自覚しているのか、苦い表情を浮かべていた。
ふと、カリスが動きを止め、死人兵の追加も行われなくなった。
「……戦況は完全に不利ですね。ここは一時退散するべきですかね」
「……そんな状態でか?」
カリスの周りには飛龍達が囲っており、いつでもカリスを仕留められる状態だった。
「前回ので、ここにいる私が本体ではないと考えているのでしょう?」
その口振りから、やっぱりここにいるカリ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ