第6章
体育館裏のホーリー
第113話 顕現緋龍
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コンナ素敵なモデルチェンジヲシチャイマシタヨォ! 無敵超絶モンスターノフリード君ヲヨロシクオ願イシマスゼェ! 色男サンヨォォォッ!」
フリードが木場に襲い掛かる中、木場は冷淡な一言をフリードに告げる。
「君はもういない方が良い」
一瞬、木場の姿が視界から消え、いつの間にか、フリードの背後にいた!
ズバッ!
刹那、フリードは無数に切り刻まれて四散した!
「……ナンダ、ソレ? 強過ギンダロ……」
頭部だけになったフリードが目を引くつかせながら言う。
木場の奴、一瞬で決めやがった!
「……マ、オ前ラジャア、コノ計画ノ裏ニイル奴ラモ倒セネエヨ……」
ズンッ!
頭部だけになっても笑っているフリードを木場が容赦無く剣を突き立てて絶命させた。
「……続きは冥府の死神相手に吼えていると良い」
これで残るはディオドラだけ。
……ディオドラッ! お前だけは絶対に許さない!
━○●○━
俺はカリスからアーシアが教会から追放された事件の真相を聞かされた。
とんだゲスだな。あのお坊っちゃん。
ライニーが一番嫌悪する悪魔そのものだな。
「で? なんでわざわざそんな事を?」
「思いのほか冷静ですね? ですが、彼らはどうでしょうか?」
「…………」
「彼らは情愛が深い。特に赤龍帝の彼は冷静でいられるでしょうか? 怒りは確かに莫大な爆発力を生みますが、同時に冷静な判断力も失いかねない。並の相手なら別に良いかもしれませんが、彼は腐っても現魔王の血筋の上級悪魔。さらにオーフィスの蛇も与えられていま……」
「意外とバカか? お前」
「…………」
「いくら御託を並べようと、俺が揺さぶられないって、もうとっくに気付いてるんだろ?」
奴が執拗に俺の動揺を誘ったのは、俺の集中力を乱す為だ。
『顕現緋龍』はかなりの集中力を要する。カリスはそれを見抜いたから俺の集中力を乱しに掛かってきたのだろう。
まあ、途中からはダメ元な感じがしたがな。
「一体何を根拠に彼らの無事を確信しているんですか?」
「根拠って程の理由じゃねえよ。ただ、イッセーがあのお坊ちゃんに負ける訳ねえってだけだ」
「……不確かな理由ですね、と言いたいところですが、確かにそうかもしれませんね」
意外とカリスは俺の言った事にあっさりと納得する。
「数々の強敵との戦闘を経験している赤龍帝兵藤一誠と大した苦労を味わった事も無いディオドラ・アスタロトさんとは、くぐり抜けて来た修羅場に決定的な差がありますからね。なのに、彼はオーフィスの蛇を得た事で酷く増長して、相手を下に見る事しかしない。貴方に限らず、よく見てる人にはそう言われても当然ですね」
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