第6章
体育館裏のホーリー
第113話 顕現緋龍
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すか。さらに、胴体はオーラの放出を調節する事で伸縮を自在にしていると。しかも、速いと来ましたか……」
チッ、相変わらずの分析力だな。
たった数回の動作を見ただけで、こいつ、『暴食の餓龍』の特徴を見抜きやがったか。
もっとも、奴が一番知りたい情報……巨人の死人兵達が活動を停止した理由までは気付いていない様だな。
それに関しては、『暴食の餓龍』の力って訳じゃねえからな。
このまま気付かないまま、いたずらに兵力を消耗させてくれたら楽なんだが……そうも行く訳ねえよな。
さっさと奴を仕留めようにも、おそらく、前回同様、ここにいるのは本体じゃないだろう。
本体を見付ける方法はあるが、その為には周りの死人兵が邪魔だ。どうにかして全滅させる必要がある。
「……カラクリを解明するにはもう少し観察が必要そうですが……このままだと、いたずらに消耗させるだけですね」
カリスがそう呟くと同時に、巨人を含めた死人兵達が俺の周りを囲い出す。
「それなりの波状攻撃を仕掛けられたら、捌き切れますかね?」
カリスがそう言うと同時に、死人兵達が一斉に襲い掛かってくる。
確かに、大多数の波状攻撃を仕掛けられたら、『暴食の餓龍』一体と俺だけじゃ捌き切れない…………一体だけならな。
「喰らい尽くせ! 暴食の餓龍・四頭龍!」
その叫びと同時に、『暴食の餓龍』を四体に増やし、四体のドラゴンが迫る死人兵達を喰らっていく。
何体か俺に迫るが、その程度なら俺自身で対処できた。
襲い掛かってきた死人兵達を殲滅するが、カリスは特に慌てておらず、むしろ、想定内だと言わんばかりの顔だった。
「やはり複数用意できましたか。そして、なるほど……」
カリスが喰い千切られた巨人の死人兵達を見て、何かを察した様な表情を浮かべる。
「彼らが再生しなかったのは貴方のオーラが再生を阻害していた訳でしたか。しかもそれだけじゃなく、彼らに施している術式もオーラによって崩壊させられていますね」
……もうバレたか……。
カリスの言う通り、巨人の死人兵達の再生が機能しなかったのは、ドラゴンが噛み付いた際に流し込んだ俺のオーラがそれを阻害していたからだ。同時に、死人兵を動かしている術式を打ち消してもいる。
『緋色の侵食』、オーラを流し込む事による治癒などの阻害、肉体、術式などの崩壊を引き起こす新技の一つだ。
もう一つ、『緋波空間』と言う新技も使ってる。これは単純にレーダーみたいなもので、目視できず、触れても何も感じない程にまで
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