そうなんです 【名前はまだ無い♪】
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目が行く。
「かよちんあそこにあるのって」
「え? もしかして鍵?」
「多分。でも届くかな?」
凛が見つけた机の上にはポツンと鍵が一つ置かれていた。しかし、机の置かれている場所までは鎖で繋がられている為、二人で行くことは出来ない。
「私がギリギリまで下がるから、凛ちゃん取って来て」
「良いの……?」
「うん。私よりも凛ちゃんの方が運動できるんだもん」
花陽が頷くと凛も頷き返し、花陽は鉄柱の方へ凛は机の方へそれぞれ歩き出す。そして机まであと少しという所で凛の首輪が後ろに引っ張られる。
「あと……少し……!」
凛はあと少しで届く机に腕を伸ばすも、僅かに届かない。
「かよちん、もう少し……あとちょっと」
凛が振り返って花陽に言うも、鉄柱に止められ苦しそうに首を抑えている花陽を見て慌てて駆け寄る。凛が戻ると同時にその場に倒れ咳き込む花陽。
「ごめんねかよちん! 大丈夫!?」
「ゲホッゲホッ……う、うん大丈夫。それより鍵は……?」
花陽の質問に凛は首を横に振って答える。
「あともうちょっとなんだけど、届かなかったにゃ……」
「そっか……じゃあ動ける範囲で何かないか探そっか」
花陽の提案で二人は動ける範囲で部屋中を探し回るも、特にこれと言った手掛かりは見つからなかった。
「あ、かよちん。タイマーがもう30分きってるにゃ」
「えぇ!?」
ふと首輪のタイマーを見ると時間が半分経過していた。その時、再び小型モニターの電源が着く。
『困ってるみたいだね』
画面に映ったのは先程と同じ仮面の人物だった。凛は仮面をキッと睨み付ける。
「あなた一体誰! どうして凛達にこんな事するの!」
『それはまだ答えるわけにはいかないよ。っとこんな事を話す為に来たんじゃなかった』
仮面は首を振ると話を続ける。
『二人ともタイマーの意味を分かってないみたいだから教えてあげるよ。その時間が0になると首輪に仕込まれた爆弾が爆発するんだ』
「ば、爆弾!?」
仮面の言葉に花陽は驚きの声を上げ、凛は首輪に手を当てる。
『解除する方法は二つ。首輪を開錠するか、時間が来て爆発するか。二人の好きな方を選びなよ。もう一つ方法があるけど、それは10分前に教えてあげるね』
それだけ言うと再び画面が暗くなる。それから二人は首輪に手を当て、目を合わせる。
「ね、ねぇ凛ちゃん。爆弾って本当、かな」
「分からない……けど」
「けど?」
「本当だったら凛達死んじゃう、んだよね」
首輪のタイマーの表示されている場所を手で押さえる。花陽もそれにつれられ首筋へと手を伸ばす。手にはヒヤリとした鉄の感触。
「これ、どうすれば良いのかな……」
「や
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