二日目 繰り返される四日間
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っぱりレムは天才だね、俺の伝授したホットケーキも完璧にマスターして俺より遥かに美味しいホットケーキを作ってるし……師匠としてはちょっと悲しいけど。
俺個人としては嬉しかった。
だってさ。俺の元居た世界の料理を俺以外の奴が作るって嬉しくね?
自分で作るんじゃなくて他人に作ってもらうから美味しいって言うのかね?
なんだろう。説明すると難しいな。
「バルス、手が止まってるわよ」
「おぉ、すまねぇ」
洗い物をしながら考え事は駄目だな。作業スピードが落ちちまう。
この前もそれで指を切ったっけ……。
「洗いもんはこんだけか?」
あと少しで終わるけどその前に一応、確認しておく。
「えぇ、今はそれだけで終わりよ」
「分かった。さっさと終わらせて仕事しねぇと」
「………」
「どうした?
急に黙り込んで?」
「バルス……さっきから突っ込もうと思ってたけどその服は?」
「普段着ですよ」
「……バルス。今日はお客様が来るのよ?その服装は論外」
論外って……そりゃひでぇな。
まぁ、この異世界では珍しい服装かも知んねぇけど俺からすりゃ俺以外の奴が着てる服も珍しいの一言だぜ?
「只今絶賛クリーニング中だ。
そのお客様が来るまでには乾いてると思うぜ」
「そう、ならいいのだけれど」
────乾いてるよね?
ちょっと不安になっちまった。
今日は天気もいいし……洗濯日和だから乾く……そう信じて干したけど。
なんかさっきから雲行きが怪しくなってきた。
「あ、そうそう。
言い忘れてたわバルス」
「なんだよ」
「今日は『雨』が降るから洗濯物は外に干さないでね」
直後、雨が振り始めた。
「なんでさ!?」
雨の降る気配なんて無かった。
さっきまで日光さんさんで昼寝するにはベストな日だった筈なのに……。
「やばっ。洗濯物干しちまった」
「はぁー。これだからバルスは」
「うるせぇ!てか、なんで雨降るって解ったんだ?」
天気予報……なんてものはこの異世界に存在しない。
雨なんて降る素振りすら見せなかった。なんでラムは雨が降るって知ってたんだ?
「まずは洗濯物を取り出してから。
急がないと二度手間になるわ」
「そうだった!急がねぇと」
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「ギリギリセーフ……」
「いえ、アウトよ」
取り出した洗濯物は全体的に湿っていて。
ちょ
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