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Re:ゼロから始まる異世界生活
二日目 繰り返される四日間
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ろ?」
 
 「いや、把握しているだけさ」
 
 エキドナは微笑し。
 
 「やっぱり姉さんは意地悪だね」
 
 「それは褒め言葉として受け取ろう」
 
 「……はぁ。やっぱり姉さんは意地悪だよ」
 
 半ばか呆れ気味のエキドナは姉のそういう所を嫌っていた。
 苦手……毛嫌い。
 これは姉妹だから感じる感情なのだろう。
 話すのも出来れば────まず、関わりたくない……いや、関われない人だ。
 
 「スバル君は私の……僕の興味を擽るね、見てて飽きないよ」
 
 「それは同意見だね。
 僕も彼を見て飽きた事はないよ」
 
 「────あぁー。でも、最初は彼に興味すら無かったけど」
 
 「へぇー。それは意外だ」
 
 「なんで?」
 
 「だって姉さん。スバルを見て『笑ってる』じゃん」
 
 するとラードンは。
 「僕の笑顔ってそんなに珍しいかね?」なんて呟きながらクッキーを取り出し。
 
 「クッキー、新作なんだけど食べる?」
 
 「一枚、貰うよ」
 
 見えざる手はクッキーを一枚掴み、ラードンに差し出した。
 
 「今回のクッキーは地味だね……」
 
 「そうかな?」
 
 「以前、僕の食べたクッキーはもっと色鮮やかだったよ。
 色彩の魔女らしい。色彩感溢れるクッキーだった」
 
 「見た目より味さ。
 まぁ、一口食べてから感想を述べてくれ」
 
 「感想……ね」
 
 エキドナはパクッとクッキーを噛じった。
 そして────。
 
 「成程……これは色彩のクッキーだ」
 
 「ふふ、なかなか美味だろ?」
 
 ────流石、姉さん。
 見事なまでの味音痴だ……。
 魔女のお茶会でこれを出されたら皆仰天しそうだ。
 この味はどうやって出したのだろう。
 疑問が尽きない。
 見た目は普通のクッキーと大差ないのに味は色彩と言わんばかりのインパクトだ。
 一言で言うなれば不味い。
 二言で言うなら汚物……。
 エキドナはなんとか表情を崩さぬ様に笑顔を作り……。
 
 「もう一個いる?」
 
 「いや、今回は遠慮するよオエ」
 
 「?」
 
 「いや、ホントなんでもないよ?」
 
 一瞬、吐きかけた……。
 これは飲み込んで食すダイエット食品だね。
 このクッキーを数日食べ続けるだけでダイエットは成功するだろう。
 そう感心し、クッキーの一部をポケットに詰め込みエキドナは本題に入った。
 
 「そろそろ本題に入るよ姉さん」
 
 「長話は疲れるから短調にね」
 
 「努力するよ……」
 
 さて、まずは何から話そう。
 エキドナは頭の中を整理し。
 
 「まず、この繰り返されてる四日
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