二日目 繰り返される四日間
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「普段通りですよ、お姉様♪」
鼻歌混じり……これは浮かれている。
ラムはそう判断し、妹の後ろ姿を眺めていた。
見慣れている妹 レムの後ろ姿。
けど……今日の後ろ姿は普段のレムとは違った。
────楽しそう。
これもバルスもお陰なのだろう。
こんな楽しそうな……愉しそうなレムを見るのは何年ぶりだろう……。
「おっすラム」
そしてレムの笑顔を取り戻してくれた少年は現れた。
「おはよう、お寝坊さん」
「べ、別に寝坊した訳じゃ……」
「知ってるわよ、卵が見当たらなかったから村まで取りに行っていたのは……でも、残念ながら卵はここにあったのよね」
「嘘!?
そんな所に!?」
「甘かったわねバルス、今度から念入りに探すことね」
「うぉ……。なんかそう言われると言い返せねぇー」
「お姉様、スバル君を余りイジメないで下さい」
「そうだ〜そうだ」
「レム、これは教育よ。
駄目なバルスの教育なのよ」
そして普段通りの日常が始まる。
さて、この日常は一体何回目の日常なのか……。
────頼むぜ、次の俺……。
────今回も駄目だった。
────でも、次は。
────なんで……なんでなんだ。
────今回こそ……必ず。
────諦めるかよ……俺は。
────守るって約束したんだ。
────また、かよ……。
────今度は絶対、助けるから……例え、君を失っても。
その輪廻の輪から解き放たれるなら…………。
「────ホント滑稽だね」
色彩の魔女 ラードンは哀れな憐れな少年のRe:スタートを鑑賞し。
「一体、君は何度諦めれば絶望するんだい?」
彼は何度、絶望し。
何度諦めても立ち直り、少年は歩み続ける。
その姿は誇らしい。
だが、愚かしい。
「あと何度ここを訪れれば君は私を……僕を記憶するんだい?」
悲しげな笑顔。
────年相応の笑顔で少女は見届ける。
哀れで憐れな少年を。
泣きそうで立ち尽くしそうな少年を。
「また、彼を見てるんだね。
────姉さん」
新たな来訪者。
……そろそろ来ると思ってたけどわざわざ君からやって来るなんてね。
「やぁ、エキドナ」
ラードンと瓜二つ……白髪の少女『エキドナ』の登場。
それは予言されていた事だ。
愛しの妹────。
────愛している────殺したい程。
「何の用かな?」
「意地悪な質問だね、姉さんなら知ってるだ
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