二日目 繰り返される四日間
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朝はやってくる。
望まなくても望んでも朝はやってくる。
そして俺の望んだ朝はやってきた。
「うん、今日もいい天気だ」
客人を持て成すには絶好の日和だぜ!
持て成す側の人間 ナツキ スバルはベットから躊躇なく降り、着替えを始めた。
最近、着なれ始めた執事服『燕尾服』
最初はちょっと恥しくて抵抗あったけど慣れちまうもんだな。
着替えを終え、俺は自室を出た。
多分そろそろレムとラムも起きる頃だろうな。
レムは昨日の仕込みで疲れてるだろうから今日は俺が朝飯を作ってやんねぇと。
ラムも……まぁ、ラムなりに頑張ったし。今日はレムとラムの好きなホットケーキを振舞ってやるぜ!
この世界で俺が初めて作った料理。
それはホットケーキだ。
……その……俺、ナツキ スバルはお料理が余り得意ではないのでして。
いや、普通の一般的な人間よりは出来ると思うよ。(元居た世界基準)
この世界の人間で俺くらいに年頃の人間になると料理スキルは結構持ってるからな……。
それで大した事のない俺の料理スキルで作って唯一褒められたのがホットケーキだ。
この世界ではホットケーキは存在しないらしく。俺の作ったホットケーキは最初、奇妙な異物と言われていた。
「これは奇妙な食べ物ね、レム」
「でも……とても美味しそうです、お姉様」
なんて怪しがられたけど今では俺の作ったホットケーキは絶賛好調で当初はベタ褒めされた。
そう、当初は。
今ではその調理法はラムもレムも知っており、俺より遥かに美味しいホットケーキを作っている……なんか悲しい。
「さて、材料はっと」
確か、この辺にラムのお気に入りの茶葉も隠してあったけ。少し拝借っと。
それと卵……あれ?
何時もならあるはずの卵が見当たらない。
レムの奴、置く場所変えたのかな?
それとも昨日の仕込みで全部使った……?
卵が無ければ話にならない。
────うーん、困った困りましたよ。
せっかく普段より早く起きたのだ。
ここで諦めたら早起きの意味が無くなってしまう。
考えろ……考えろ。
そして名案を思い付いた。
「今から全速力で村まで走って……それから卵を貰えば万事解決するじゃん♪」
とても名案とは言い難い。
だが、これならなんとかなる。
────一旦、着替えて……いや、その時間が勿体ない。このまま行くか!
そしてナツキ スバルは走り出す。
二日目の朝を堪能し、これから起こる悲劇を振り払う様に……。
「お姉様、おはようございます」
「おはよう、レム。
今日もいい朝ね」
「いい朝ですね。
お姉様」
二人の美少
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