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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―始動―
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続魔法《凡骨の意地》を発動し、ターンエンドザウルス!」

「凡骨の意地……?」

 剣山のデッキをよくしるメンバーは、口々に剣山の初手に違和感を持った。剣山のデッキは、攻撃的な効果を持った恐竜族を進化薬シリーズで速攻召喚し、そのまま力任せに攻め立てるお手本のような【ハイビート】。

 にもかかわらず発動されたのは、通常モンスターをサポートする《凡骨の意地》。確かに《セイバーザウルス》などは投入されていたが、《凡骨の意地》を投入するほどではなかった筈だ。

「どうやら……今までの剣山くんじゃないみたいだねぇ」

「オレのターン。ドロー!」

 吹雪さんの呟き通りに。これまでの剣山とは全く違う初手に、十代も心持ち警戒してカードを引いた。

「オレは《カードガンナー》を召喚し、効果発動!」

 十代の初手は優秀な機械族である《カードガンナー》。効果を発動するとともに、十代のデッキからカードが三枚墓地に送られ、一時的にせよ攻撃力を1900にまで上昇させる。

「バトル! 《カードガンナー》でセットモンスターに攻撃!」

 《カードガンナー》の銃弾が剣山のセットモンスターを襲い、あっさりとその連射はセットモンスターを貫いた。一瞬、恐竜に乗った鎧武者のような姿が垣間見えたものの、どんなモンスターなのか見たこともなかった。

「……カードを一枚伏せ、ターンエンド」

「オレのターン、ドローザウルス!」

 そして破壊された際の効果も特にはなく、十代はカードを一枚伏せたのみでターンを終了し、不気味な沈黙を維持したまま剣山へとターンが移る。

「永続魔法、《凡骨の意地》の効果を発ドン! 通常モンスターを引けば引くだけ、追加ドローが可能ザウルス!」

 剣山の宣言通りに永続魔法《凡骨の意地》は、通常モンスターをドローすれば、際限なしにカードを引くことが出来る。剣山は合計で三枚のカードをドローすると、手札から二枚のカードを取り出していた。

「手札の《竜角の狩猟者》と、《ランスフォリンクス》で、ペンデュラムスケールをセッティングザウルス!」

「ペンデュラム!?」

 誰の驚愕の声だったかも分からない、もしかすると全員からだったかもしれない剣山の行動は、なんとペンデュラムスケールのセッティング。異世界で用いられていた召喚方法であり、覇王軍の一部が好んで使用していたものだ。

 それをどうして剣山が使用しているのか――その問の答えは今は語られず、剣山の背後に赤と青の光の柱がそびえ立った。

「ペンデュラム召喚! 来るドン、恐竜さんたち!」

 そのスケールは3から7。よってレベル4から6のモンスターが同時に召喚可能となり、剣山の頭上に描かれた魔法陣から、三体の恐竜族モンスターがフィールドに一斉に
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