外伝〜不審人物の調査〜後篇
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ここは一つ、ミンネスという男に、直接会ってみよう。」
「なるほど……色々わかるかもしれねえしな。よし、そんじゃ早速突入してみるとするか。」
ロイド達は扉をノックして、入室の許可を取った後客室の中に入って行った。
「お初にお目にかかります。私がミンネスにございますが……本日はどういったご用件でしょう?」
ロイド達が部屋に入るとスーツを着た中年の男性―――ミンネスがロイド達を見回して尋ねた。
「先程も言った通り……いくつか質問をさせていただこうと思います。ご協力いただけますか?」
「ええ、もちろんですとも。私に協力出来る事なら何なりと………なにか、この辺りで事件でも起こりましたかな?」
「いえ……聞きたいことというのはあなたについてです。あなたがどういった人物なのか、アルモリカ村でなにをしようとしているのか……一通り、お聞かせ願いたいのですが。」
「ほう……?まあいいでしょう。それくらいは詮無きことです。コホン……私はある会社で役員をさせてもらっている者でしてね。仕事内容は、商品開発から営業まで幅広くしております。アルモリカ村へは、わが社……『クインシー社』の重要な取引のため、訪問させていただきました。」
(クインシー社………ああ、あの大手のお菓子メーカーね。)
ミンネスの話を聞いたルファディエルは考え込んだ後ある事に気付き
「え……ええっ!あのクインシー社ですか?」
エリィは驚いた。
「初めて聞く名前だが……お嬢は知ってるのかよ?」
「えっと……クインシー社というのは、外国の有名なお菓子メーカーなの。製菓業界でもかなりの大企業で、確かクロスベルにも商品が輸入されてたと思うわ。ちなみにメヒーシャはそのメーカーのチョコレートのミルク味が好物の一つなのよ。」
ランディに尋ねられたエリィは答えた後微笑み
(くかかかかっ!ミルク味とは可愛いじゃねえか!)
(あら……フフ、ミルク味と言ったら、チョコレートの中でも一番甘い味じゃない。甘い物に目がないメヒーシャらしいわね……)
(フッ……あのメヒーシャが随分と変わったものだ……)
エリィの話を聞いたギレゼルは笑い、ルファディエルは微笑み、ラグタスは静かな笑みを浮かべ
(よ、余計な事を言うな、エリィ!!)
メヒーシャは頬を赤らめて慌てた。
「へ〜………あ。そういえば子供の頃、そんなメーカーのチョコレートをよく買って食べてたような……」
一方ロイドは興味深そうな表情をした後ある事に気付いて呟き
「うーん、メーカーなんぞあまり意識して見ないからなあ。」
ランディは考え込みながら言った。
「ふふ、それもまた仕方のないことでありましょう。私自身、この立場にはいますが
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