外伝〜シズクの夢〜
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…」
「こ、これは……」
「暖かいわね……」
光を纏ったセルゲイとノエルは驚き、エリィは静かな笑みを浮かべ
「―――イーリュン教が伝えている治癒魔術の一つ、”癒しの風”です。でも、ほんのちょっぴり……すり傷くらいしか治せませんけどね。」
祈り終えたシズクは苦笑しながら答えた。
「そ、それでも十分凄いわよ……」
「ええ。将来は立派な治癒術士になれるんじゃないですか?」
「ハハ、さすがは”風の剣聖”の娘だけあって、中々なポテンシャルを秘めているじゃねえか。」
シズクの答えを聞いたエリィは冷や汗をかいて苦笑し、ティオは静かな笑みを浮かべ、ランディは口元に笑みを浮かべて言い
「そ、そんな。さすがに褒めすぎですよ。…………でも、そう言ってもらえると嬉しいです。将来はこの力を活かして、ティア様やセシルさんみたいに傷ついている人達に優しくして、癒したいなと思っていますので。」
シズクは謙遜した後微笑みながら言い
「……君は強いな、本当に。」
シズクの言葉を聞いたロイドは静かな笑みを浮かべた。
「え、えっと……すみません、流石に偉そうですよね。治療費に加えて、わざわざ点字にしてもらったイーリュン教の聖書にかかったお金だってお父さんに出してもらって、いつも迷惑かけてるのに……」
「……お前が諦めないというなら、俺は今まで通りに支えていき、目指す夢があるなら、父としてできるだけ応援していくつもりだ。余計な事は考えずに、光を再び取り戻す事に集中するといい。サヤも、それを望んでいるだろう。」
申し訳なさそうな表情をしているシズクにアリオスは静かな笑みを浮かべて言った。
「お父さん……そうだね。女神様達の元にいるお母さんのためにも……これからも頑張るから。」
「クク、アリオス。やはりお前の子供だな。」
「ハハ、確かに。芯の強いところがソックリだぜ。」
シズクの様子を見て口元に笑みを浮かべたセルゲイの言葉にランディは笑顔で頷いた。
「……きっと、母親に似たんだろう。―――そろそろ外出時間は終わりだな。シズク、病室に戻るぞ。」
「あ……うん、わかった。」
「それじゃあ、戻るとしましょう。」
その後、ロイド達はシズクの病室で一時の歓談を楽しんだのだった。
「……それじゃあ俺は、そろそろ支援課に戻らせてもらうとしよう。アリオス、今日はしっかりとシズクちゃんのそばにいてやれ。」
「……ええ、そうさせて頂きます。」
「お疲れ様です、課長。」
「ああ、お前らの方は引き続き、”幻獣”の調査を進めとけ。”風の剣聖”が動けない内にせいぜい実績を上げるんだな。」
「か、課長……」
セルゲイの言葉を聞いたエリィは仲
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