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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
外伝〜シズクの夢〜
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確かに”神”が相手なら納得よね……それもあの伝説の”姫神フェミリンス”なら。」

「つーか、”神”に勝つエステルちゃん達もどんだけ出鱈目だって話だけど、あんな超豪華メンバーと互角以上に戦ったあのフェミリンスって女神は一体どんだけ強いんだよ……」

そしてティオの説明を聞いたそれぞれ冷や汗をかいたロイドとエリィは表情を引き攣らせ、ランディは疲れた表情で言い

「…………………………」

アリオスは何も語らず黙り込み、そしてその場にいる全員は黙り込んだ。



「……え、えっと。皆さん、そんなに暗くならないでください。私は、今回の手術の結果にはとても喜んでるんですから。」

するとその時周囲の空気に耐えかねたシズクが笑顔で言った。

「へえ……そうなのかい?」

「せっかく見えるようになった目が見えなくなったのに、どうして……?」

シズクの答えを聞いたワジは意外そうな表情をし、ノエルは戸惑った様子で尋ねた。

「……確かに最初はまた見えなくなったことに落ち込みもしました。もう、絶対に見えなくなるんじゃないかって……諦めそうになったんです。」

「シズクさん……」

「でも、考えてみれば、こうまで”治療が進んだ”のは今回が初めてなんです。だから私の目はゆっくりだけど、きっとよくなっていく……改めてそう思うことができました。それにセシルさん、何とかしてティア様にまた私の目を治してもらう為にクロスベルに来てもらうよう頑張るって言ってましたし……以前のようにもしかしたら、またティア様がクロスベルに来る機会があるかもしれません。その時は最優先で私を治療してもらえるようにするってセイランド先生が言ってました。そして支えてくれるお父さんや病院の皆さん、キーアちゃんのためにも……これからも諦めずに治療を続け、イーリュン様にお祈りしていこうと思います……いつか私の目を治して下さいって。」

「シズクちゃん……」

「え……じゃあ、もしかしてシズクちゃんはイーリュン教の信者になったのかしら?」

シズクの答えを聞いたノエルは笑顔になり、エリィは意外そうな表情で尋ね

「はい。きっかけはティア様に目を治してもらった事ですけど……私もティア様やセシルさんみたいに皆に優しい人達になりたいと思ってイーリュン教の信者になったのです。セシルさんに教えてもらったお蔭で、これでもちょっとだけですけど治癒魔術が使えるのですよ?」

「マジかっ!?」

「へえ……見せてもらってもいいかい?」

シズクの説明を聞いたランディは声を上げ、ワジは興味深そうな表情をし

「はい。……イーリュン様……どうか、皆に御力を……」

ワジの言葉を聞いたシズクが祈るとロイド達全員に弱弱しい淡い光が纏った。



「ほう……
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