第一部:ゲート 開けり
プロローグ 銀座事件
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20xx年8月17日
日本国:東京:銀座
「銀座」。この地名は東京都中央区の日本有数の繁華街であり、下町(江戸時代において低地にある町)の一つでもある地域を指す地名だ。東京屈指の高級な商店街として、日本国外においても戦前より有名な場所である。明治時代に舶来品などが並んだこの場所は高級商店街として発展してきた。
「銀座」の名は一種のブランドになっており、全国各地の商店街には「○○銀座」と呼ばれる所がそこかしこに見受けられる。銀座の地名の由来は、江戸時代に設立された銀貨幣の鋳造所のことで、
慶長6年(1601年)に京都の伏見に創設されたのが始まりだ。
後1800年に東京の蛎殻町に移転して以来、元の「新両替町」の名称に代わり「銀座」として親しまれるようになり、この地名が定着した。
この街は銀座三越や松屋銀座店、リコー本社ビルや紀文食品本社、歌舞伎座や新橋演舞場など、数々の大型商業施設や文化的名所、それに大手企業の本社が置かれている東京を代表する土地であり、
この日も猛暑の中にも係わらず地方や関東近隣、そして海外などから来たサラリーマンや観光客が、
激しい日差しに汗を流しながら銀座の街を出歩いていた。
だが、そんないつも通りの日常を送っていた銀座の街、多くの車が行き交う車道ど真ん中に、空間がしばらくの間揺れ動いたと思うと突如巨大な石造りの門が出現した。
それを見た通行人はその余りの異様さに足を止め、たちまち野次馬と化してゲートの周辺に集まり、
写真を携帯やスマフォ等で撮影したり、
車道を通る車は道を塞ぐ様にそびえ立つこの物体に迷惑しながら避けて通り目的地へと向かい、この謎の建造物の事をとりあえず警察に通報する者もいたりと、
場は騒然としていた。彼らは全く気付いていなかった。
これから襲い来る災いのことなど
それを最初に気づいたのは、この場に居た野次馬たちだ。
何故ならゲートがぎぎぎ……と重い音を周囲に響かせながらゆっくり開き始め、
何やら平和ボケしていても分かるヤバい気配が、その開いた向こう側からひしひしと感じ取れたからだ。なので察しの良い野次馬はくるりと向きを変え、ゲートから遠ざかるように逃げ出した。
そしてだんだんと逃げ出す人間が現れる中で、遂に扉が人が通れるほどまで開いた頃、光と共に地獄の尖兵が我先へと呼び出し、銀座の街中で叫び声を上げた。
「GYUGYAAAAOOOOO−−−!!!」
「HUGYAAAAAAAAAAA!!!」
「HUGOAAAAAAAAAAA!!」
「全軍前へ!この異界の地を帝国の支配下に治めるのだ。
いざ、栄光に向かい進めーーー!!」
こうして
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